書籍

知的刺激を受ける対談〜『日本問答』 (田中 優子、松岡 正剛)

田中優子と松岡正剛が「日本とは何か」について対談を繰り広げる『日本問答』。日本問答 (岩波新書)作者:田中 優子,松岡 正剛岩波書店AmazoniPhoneのバッテリー交換をお願いしている2時間の間にKindleで読み終えた。古代から平安時代くらいだと残された史料…

買ってよかったKindle Paperwhite

最初にKindle買ったのは2009年で、当時はAmazon.comでのオーダーだった。sharp.hatenablog.com今思えば、画面暗かったし、キーボードついてて無駄に重かったし、タッチパネルでないのでページめくりにも一苦労。でも、重くて嵩張る本を持ち運ぶことなく、旅…

表現者はお気持ち表明の時代をどう生きるのか〜『現代アートを殺さないために』(小崎哲哉)

20世紀の「進歩的」な空気が吹き飛んだのは、911テロだったかもしれない。「ポリコレ」と「分断」の結果生まれた攻撃の矛先は「表現」に向かった。「表現の自由」を支持していたと思われたリベラル知識人は、背中から撃つように「過激なアート」を叩いた。い…

『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍 』(大木毅)

賢者は歴史から学び 愚者は経験から学ぶ (オットー・ビスマルク) 第二次世界大戦のドイツの軍事行動については、ヒトラーの第三帝国の滅亡に関する情報が世に溢れているにもかかわらず、大半が西部戦線やノルマンディー上陸作戦に集中している。そう、独ソ…

悪夢のようなディストピアのような〜桐野夏生『日没』

桐野夏生の新刊『日没』を読んだ。日没作者:桐野 夏生発売日: 2020/09/30メディア: 単行本“表現者”である主人公が得体の知れない組織に絡め取られ、自由を奪われ、矯正を強いられるというカフカの「審判」の悪夢に通じる世界。まさに「カフカ的悪夢」のよう…

ポピュリズムにとって感染症とは何か〜『白い病』(カレル・チャペック)

プラハに行った時、その美しく、伸び伸びとした空気の中で、この国がわずかここ数十年の間にナチスに蹂躙され、その後はソヴィエト連邦の強い支配下におかれ、1993年になってようやく今の国の形になったことを、改めて感慨深く感じざるを得なかった。さて、…

あの頃の未来に僕らは立っているのかなぁ〜『げいさい』(会田誠)

2020年度、新型コロナウィルス対策のため、大学は基本的にリモート講義となり、学園祭もリモートとなった。カオスで熱量のある学園祭の雰囲気を回顧したいという気持ちもあり、会田誠の小説『げいさい』を一気に読んだ。舞台は1980年代後半、バブル期に入り…

Lily of the valley「アイドルブックフェス」@ 渋谷 BOOK LAB TOKYO

CDショップがリリースイベントで延命しているように、リアル店舗の書店もイベント開催で集客するのが増えている。今日は、渋谷BOOK LAB TOKYOで開催される「アイドルブックフェス」でリリバリの宮丸くるみと沢村りさのフォトブックが出るということで、足を…

今村昌弘『屍人荘の殺人』

2017年のミステリ界を席巻した今村昌弘の『屍人荘の殺人』。年内には実写映画化されるということもあり、遅ればせながら読んでみた。 屍人荘の殺人作者: 今村昌弘出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2017/10/12メディア: 単行本この商品を含むブログ (25件)…

Ui -白岡今日花 “初” 写真集-

Task have Funの白岡今日花の”初”写真集、「Ui」を入手した。撮影は青山裕企さん。「スクールガールシリーズ」で有名なフォトグラファーで、生駒里奈を撮った写真集「君の足跡」は僕のフェイバリット。作品展に足を運ぶだけでなく、今年5月には「アイドルの…

『オリジン』(ダン・ブラウン)

『ダヴィンチコード』で有名なダン・ブラウンの最新刊『オリジン』。オリジン 上作者: ダン・ブラウン,越前敏弥出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2018/02/28メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見るオリジン 下作者: ダン・ブラウン,越前敏弥出…

『女王ロアーナ、神秘の炎』(ウンベルト・エーコ)

旅に出るときは長い小説を読むのが癖になっている。日常を脱出しているときにこそ、迷い込みたい世界があるというか。ということで、日本を離れる前に買い込んだ小説の一つがウンベルト・エーコの『女王ロアーナ、神秘の炎』。女王ロアーナ,神秘の炎(上)作者…

横山玲奈 写真集『THIS IS RENA』発売記念握手会@書泉ブックタワー

モーニング娘。'18横山玲奈の写真集『THIS IS RENA』の発売記念握手会が書泉ブックマークで開催された。玲奈ちゃん想像より小柄で凄くニコニコしてた。夏服セーラーかわいかった。会話で元気もらった。写真集は、ノスタルジィを感じさせる世界観。撮影は西田…

紛れもなく純文学の系譜ー又吉直樹『劇場』

又吉直樹『劇場』を読んだ。売れない劇作家が主人公。人心を掴めずに仲間が離反したり、彼女の部屋に転がり込んだり、ダメな男のダメな内面をダメ文体で描く。一体どこまで自伝的なものなのかは分からないが、リアリティを感じさせる筆致。ストーリーに大衆…

小山リーナ「Chu→Boh vol.81」サイン会@書泉グランデ

マジパンの魅力の7割は、小山リーナと清水ひまわりでできている。僕の主観だけどね。ということで、小山リーナちゃん初の単独サイン会に行ってきた。「Chu→Boh vol.81」は66ページのカラー雑誌で、今回は小山リーナちゃんが表紙と巻頭グラビア。110分のDVD…

ユヴァル・ノア・ハラリ『サピエンス全史』

ユヴァル・ノア・ハラリの「サピエンス全史」。」30万部超というベストセラーということで、とりあえず読んでみた。サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福作者: ユヴァル・ノア・ハラリ,柴田裕之出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2016/09/08メディ…

「最近の音楽シーンは…」と嘆いている人にこそオススメ―柴那典「ヒットの崩壊」

国民的なTV音楽番組っていまや「Mステ」くらいかなと思っているんだけど、先日、FNS歌謡祭なるものを見ていて「ああ、これも国民的な音楽番組だな」と改めて思った。最後に長渕剛がやりたい放題やっていて、こういうのをみんな見たいのかなという疑問はもっ…

『間違ったサブカルで「マウンティング」してくるすべてのクズどもへ』(ロマン優光)

サブカルおじさんの問題。その一つが、いい年こいても大人にならないことです。反骨心旺盛で、ふざけるのが大好き。お祭りも大好き。自分が楽しいことが優先で、率先して遊び始めてしまう。 (ロマン優光『間違ったサブカルで「マウンティング」してくるすべ…

「君を愛したひとりの僕へ」/「僕が愛したすべての君へ」(乙野四方字)

NegiccoのかえぽことKaedeさんが読んでいた乙野四方字の「君を愛したひとりの僕へ」と「僕が愛したすべての君へ」を読んだ。2冊で対を成すような作品。 「君を愛したひとりの僕へ」 並行世界モノ。順列・組み合わせ的に「可能性」の数だけ存在する並行世界だ…

現代日本文学の俯瞰―佐々木 敦『ニッポンの文学』

『ニッポンの思想』『ニッポンの文学』に続く佐々木敦の『ニッポンの…』シリーズ第三弾は「文学」。ニッポンの文学 (講談社現代新書)作者: 佐々木敦出版社/メーカー: 講談社発売日: 2016/02/17メディア: 新書この商品を含むブログ (6件) を見る村上春樹から…

オルテガ・イ・ガセット『大衆の反逆』

世の中を違った角度から眺めることは大切で、そのために有益な視座を身に付けるには、オルテガ・イ・ガセット『大衆の反逆』とか、エーリッヒ・フロムの『自由からの逃走』とか、フリードリヒ・ハイエクの『隷従への道―全体主義と自由』とか、代表的なテキス…

三島由紀夫『命売ります』

三島由紀夫の作品は結構読んだつもりだったけれども、「隠れた怪作小説発見!」というベタな帯に惹かれて、ちくま文庫の『命売ります』を購入。掲載があの「プレイボーイ」ということで、若いハードボイルドな主人公が、事件に巻き込まれたり、女性と関係を…

『聖書を読む』(佐藤 優, 中村 うさぎ)

「創世記」を読む以前に、ガリレオやダーウィンの業績を知ってしまっている僕にとっては、旧約聖書のテキストに寄り添うことはさほど魅力的には思えない。それでも、「過剰にぺダンティックなほど引き出しから情報を提供していく」ような佐藤優と、「納得で…

文句なしの傑作―生駒里奈ファースト写真集『君の足跡』

待望の生駒里奈ファースト写真集。撮影は、スクールガール・コンプレックスシリーズの青山裕企。ロケーションは、学校の教室、体育館、屋上、田園、ローカル線。 服装は、セーラー服、ブレザー、体操服、旧型スクール水着、そして私服。 どれほどの時間をか…

滝口悠生『死んでいない者』

第154回芥川賞受賞作の滝口悠生『死んでいない者』を読了。死んだもののお通夜に集まる親類のを第三者視点から描写。死んだものは後付けで秩序立って語られるが、死んでいないものは無秩序で猥雑で混乱している。だが、それこそがの本質なんだろうと思わされ…

毒虫ではなく―本谷有紀子『異種婚姻譚』

第154回芥川賞を受賞した本谷有紀子の『異種婚姻譚』。 「ある日、自分の顔が旦那の顔とそっくりになっていることに気が付いた。」という書き出しは、「ある朝グレゴールザムザが不安な夢からふと覚めてみると、ベッドのなかで自分の姿が一匹のとてつもなく…

つりビット写真集「フィッシング・ヘブン!」発売記念イベント@原宿ベルエポック

こんな神イベはなかなかない。だって、写真集1冊買うだけで、5曲のライブが見られて、3パターンの衣装のファッションショーが見られて、ワイドチェキでの2ショットまで撮れるというね。…と、結論から書いてしまったけど、つりビットの初写真集「フィッシン…

浜辺美波写真集『瞬間』(撮影・西田幸樹)

浜辺美波のファースト写真集『瞬間』を買った。浜辺美波 ファースト 写真集 『 瞬間 』作者: 西田幸樹出版社/メーカー: ワニブックス発売日: 2015/05/25メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログを見る石川県出身。2011年の東宝「シンデレラ」…

芥川賞受賞―又吉直樹『火花』

必要がないことを長い時間をかけてやり続けることは怖いだろう? 一度しかない人生において、結果が全く出ないかもしれないことに挑戦するのは怖いだろう。無駄なことを排除するということは、危機を回避するということだ。臆病でも、勘違いでも、救いようの…

なぜアイドルの<物語>にムキになるのか〜『紋切型社会』(武田砂鉄)

筒井康隆に『言語姦覚』という本がある。 「あのですね」「やっぱり」「一言で言って」「私って意外と」など、普段なにげなく使ってしまいそうな言葉を、深層心理まで掘り下げて分析したもので、心理学に造詣の深い筒井氏ならではの著作。これを読んでしまう…