最近、伊藤沙莉をCMで観ることが凄く増えた。
子役時代から難しい役を演じてきただけあって、深みのある演技力の持ち主だが、それだけでなくルックスにも人懐っこさを感じさせるところが魅力のように感じる。
そんな伊藤沙莉が女優としての覚悟を見せてくれているのがこの『獣道』。
自分の居場所を探しながら、新興宗教、ヤンキー、ヤクザ、風俗産業などのアンダーグラウンドな世界を転々と・・・というか、むしろ転落していく様を描いた作品。
伊藤沙莉と須賀健太のダブル主演であり、青春要素・恋愛要素もあるのだが、必死に生きていけば生きていくほどダークな世界へと堕ちていく愛衣の姿が痛々しいくらい(描写的にもR15+)。
この作品で伊藤沙莉は、女優として生きていく覚悟を決めたのではないかというくらい役作りが凄いし、演技・セリフへディテールへのこだわりも半端ないことが分かる。
その後の女優・タレントとしての飛躍を思うと、まさにキャリアの大きな節目になった作品だと思われる。
監督はSMA所属の内田英治。
伊藤沙莉の作品、これからもどんどん掘っていきたくなった。