TV版「のだめカンタービレ」は前半のクライマックス。千秋がSオケを率いてベートヴェンの7番を見事に演奏し、シュトレーゼマンを「不戦敗」に追い込むところだ。
ここは何度言っても言いすぎではないが、ベートーヴェンの7番の使い方が上手い。7番はいいねぇ。本当に「カンタービレ」な演奏だ。そして、千秋を演じる玉木宏の演技力、のだめを演じる上野樹里の表現力が素晴らしい。マンガチックな演出も小気味よい。
このペースだと、千秋が飛行機恐怖症を克服して、欧州に留学するところまで行きそうな感じだ。個人的には、そのあたりが原作マンガのクライマックスだと思っているので、そこまで行けば上出来。
譜面に忠実なヴァントのような演奏もいいけれど、ベートーヴェンの内面に入り込むようなフルトヴェングラーの演奏が好きだ。現時点では、千秋の指揮者としてのスタイルが一体どこを目指しているのかは、はっきりとは分からない。けれど、まるでマルゲリッチのように自由奔放にピアノを奏でるのだめの音楽性に影響を受けていくのであれば、やっぱりフルトヴェングラーのようなカンタービレな方向に行くのだろう。
- アーティスト: フルトヴェングラー(ウィルヘルム),ベートーヴェン,ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 2004/12/01
- メディア: CD
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