『ひぐらしのなく頃に』初読感

(現時点で私は解答を知りませんが、何がネタバレになるかわかりませんのでご注意下さい)

コミックの出題編6冊の単行本が揃ったことを機に全巻読破。

人里離れた寒村での連続殺人事件というプロットは、横溝正史に代表される昭和伝奇ミステリの系譜を感じさせる。また、真相を隠すための道具立てに過ぎないと分かっていても「オヤシロ様の祟り」とか「鬼への生贄」などという伝説を持ち出すあたりは、京極夏彦に通ずるものがある。

となると、このミステリも京極堂の決め台詞である「この世には不思議なものなど何もないのだよ」という観点から謎解きがなされるのだろう(カーター・ディクスンのような最後のどんでん返しがあるかもしれないが)。

また、作品中にわざわざ言及のあったクリスティの傑作『そして誰もいなくなった』や『オリエント急行殺人事件』のトリックとも無縁ではあるまい。言い換えると、犯人は間違いなく複数で、それも決して少なくない人数だろう。またある事件の被害者が別の事件の犯人だというのが真相だろう。

では、事件の真相とは…

もう少し読み込んでからまとめて考察したい。