一人暮らしのひきこもりもつらいが、親元もひきこもりはかなりつらい。顏を合わせるたびにどうしてもお互いに気を使ってしまうし、見られたくないところも見られてしまう。
『NHKにようこそ』でも、ある事件をきっかけに主人公の佐藤は親元に連れ戻され、ひきこもり生活の拠点としてきたアパートを引き払うことになる。その結果、隣人のエロゲークリエーターの卵の山崎や、どうみても共依存の関係にしかみえない不登校の岬ちゃんと別れることになる。さて、自宅に戻った佐藤は更正できるのだろうか、というのが5巻の展開なのだか、まあどう考えても無理だろう。なんかもう見てられない場面が続く。「自分なんかいなければいい」とか。
原作の小説から離れてストーリーも拡散気味というか、むしろ『エヴァンゲリオン』の終盤に向かって収束気味というべきか。いずれにしても、大団円を控えて、最後の月面宙返りというところだろう。
- 作者: 大岩ケンヂ,滝本竜彦
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/06/23
- メディア: コミック
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