日本振興銀行の木村剛前会長が逮捕

外見にしても、話していることにしても、どことなく胡散臭い雰囲気が漂っていたが、監督官庁に対して隠蔽行為をしていたというのは致命的。そして、検査忌避の背景には、違法行為があったのだろう。

メガバンクや金融行政を批判し、自分なら中小企業金融ができると豪語していたわけだが、そんなに容易ではなかった。いや、木村の場合は、真面目に取り組んで失敗したというよりは、表に掲げた看板とは別のことを裏で行っていたという点で、むしろ詐欺を働いたというのに近いだろう。

新銀行東京といい、振興銀行といい、ダメな金融機関はきちんと退場させるべきだ。もちろん、ダメな銀行経営者も。

木村前振興銀会長を逮捕 検査妨害容疑 西野社長ら4人も
 中小企業向け融資を専門とする日本振興銀行(本店・東京都千代田区)の検査妨害事件で、警視庁は14日午前、同行の前会長・木村剛(たけし)容疑者(48)(中央区)や社長の西野達也容疑者(54)(江東区)ら5人を銀行法違反(検査忌避)の容疑で逮捕した。

 同庁は、電子メールの削除は木村容疑者の指示で行われたとしている。木村容疑者は容疑を否認し、残りの4人は認めているという。同行を巡る検査妨害事件は、新旧の経営トップの刑事責任が追及されることになった。
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