『オリエント急行殺人事件』に続くケネス・ブラナー監督・主演のポアロ作品。
ロシアによるウクライナ侵攻の最中の上映で、奇しくも冒頭が第一次大戦の欧州戦線の塹壕の回想から始まり驚かされた。
だが、本編が始まってみれば、古典的な王道ミステリでもはや伝統芸能の趣。豪華版土曜ワイド劇場というべき味わい。
連続殺人事件とクライマックスでの名探偵ポワロの謎解きも様式美通り。
前作と比べると「豪華出演陣」感はやや弱くなったが、それでもヒロイン扱いとなる富豪の美女役のガル・ガドットは“お色気担当”的な役回りもこなしいて、昭和の味わい(違)
ミステリだけでなく、「愛」の要素を多めに入れていて、より広範な客層を呼び込もうというマーケティングセンスを感じた。