前作「キングスマン ゴールデン・サークル」で、コリン・ファースからタロン・エガートンへの世代交代を描いたキングスマン。
5年ぶりの続編は、政府に属さない世界的エージェント組織の発足を描くエピソードゼロもの。
「隙のない紳士が突拍子もない秘密武器で悪人をボンボンやっつける」的なコリン・ファースの軽妙さとは全く対照的なレイフ・ファンズの体当たり演技。
イングランドは「紳士」の国でもあるが、同時に「泥臭い」国でもある。
汗をかいてボロボロになりながらも窮地を脱するおじさんを演じるレイフ・ファンズは、往年のハリソン・フォードのような雰囲気もあって、これはこれでキングスマンの「原点」としてアリ。
時代背景を第一次・第二次世界大戦に取っていて、近代世界史の教養があった方がより楽しめる。
戦争描写は別の作品かと思うようにシリアスなテイストだが、容赦ない描写とギャグのキレは健在。
おじさんエージェントのアクションも楽しめ、泥臭くもスタイリッシュな味わい。
続編も示唆されていてこれはこれでどのようなキャラクターが登場して来るのか楽しみ。