ツーリズムと”映え”(京都五日目)

京都に限ったことではないけれども、何のために旅行に行くのかを考えたときに、最近は「映え」が重視されているように思う。

行った先で見たもの・食べたもの・体験したものをスマホで写真に撮ってSNSに投稿。

それが「映える」かどうかで、観光地での人気が決まっているような気がする。

そんなことを考えながら、まず仁和寺へ。

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つい先日の竜王戦の会場となったが、画面での「映え」が話題になっていたところ。

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ここは一般の旅行客・参拝客にも撮影を開放するどころか奨励しているのが面白い。

現代アートのオブジェが展示してあったり、萌えキャラクターの御室ムスメを公式にしていたりと、先進的な取り組みが目立つ。

いつもなら「ここまで来たら」と近場の瀧安寺金閣寺も回るところだけれども、今回はスキップ。

ライトアップの「映え」で人気の高台寺方面へ。

夜間は以前にも見たので、今日は日没前の光景を確かめるように境内や周辺を散策。

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ぶらぶら歩きながら京都写真美術館へ。

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小澤太一「ISLANDSCAPE」。

河野英喜さんのアシスタントを経て独立した小澤太一さんのライフワークともいえる自然の中のこども写真。

今回は世界の小さな島4ヶ所での撮影を企画展としている。超広角の風景の中で人物が活き活きしているのが特徴で、まるで海外にバカンスに来た気分。

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とっぷり日も暮れたので永観堂へ。

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京都のライトアップはここが一番好きで、結局今回も来てしまった。

旅写真を撮るのは、本質的において「映え」を求めるのとあまり違いがないように思える。

ここ10年でスマホSNSが普及し、誰でもが簡単に上手な写真が撮れるようになり、それを旅先からすぐにUPして見せられるようになった。

以前ならフォトグラファーばかりが撮りにくるようなスポットにも今は大勢の人が集まるようになっている。

そして、観光地の間でそうした「映え」を競うような企画も広がっている。

写真を撮る立場からすると、そういう競争は大いに歓迎したい。

そんな時代。