LiVE GiRLPOP vol.5~Emotion~@赤坂BLITZ

雑誌『GiRLPOP』主催によるライブイベント「LiVE GiRLPOP」の第5回。

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この手のフェスはお目当てのみを見ることにしているが、タイムテーブルを全く出さない方針。なんとなく「バンド系→中学生メンバーのいるユニット→ベテラン」という流れになるとは予想しつつ、とりあえず全部見ることに。

横比較しつつ、10点満点でコメント(あくまで個人の評価なので、特にファンの方はお気を悪くされませんよう…)

ウェルカムアクト:PiGU

オープニングアクト枠の選抜を勝ち上がって出演権を獲得した大阪のユニット。

楽曲は現在のアイドルシーンの真ん中にあるような2曲。全力投球のライブで、将来性を感じさせた。

開演時間前だったが、会場の空気を温めるに十分なパフォーマンス。<5点>

1:大阪☆春夏秋冬

今年のアイドルシーンで間違いなく台風の目となったしゅかしゅん。

今日はメンバー1人を欠いていたが、MAINAの伸びやかなボーカルを軸にした圧巻のパフォーマンス。

トップバッターなのにいきなり本格派ステージ。わずか3曲を歌い、誰もがもっと聴きたいと思っているうちに終了。<9点>

2:みみめめMIMI

ボーカル+ドラムス+DJ(PC)の女性三人編成。

思春期の女性の自意識を体現したような楽曲とボーカルだが、生ドラムの音圧の強みを感じさせるステージ。

コールアンドレスポンスやタオル回しなどのレクチャーをしてからの楽曲披露で、多くの観客を巻き込んだ。<7点>

3:CHICO with HoneyWorks

女性ボーカリストのCHICOをフロントに、Dr、B、G、Keyの5人編成のバンド。

勢いに任せることなく、ややタメ気味のグルーヴに声量のあるボーカルでじっくり聴かせ、バンド結成からわずか1年余りとは思えない実力を垣間見せた。<8点>

ゲスト: Devil ANTHEM.

バンドからアイドルパートへの移行後に2曲を披露。

かわいらしいルックスと衣装に低音の効いたEDM系のダンスミュージック。

楽曲のパワーにまだ歌唱力が十分に付いて行っていないが、そういうギャップを含めて今後の伸び代を楽しめそうなユニット。<5点>

4:こぶしファクトリー

ハロプロの間違いのないフォーマットに、成長途中のメンバーという絶妙な組み合わせ。

「ラーメン大好き小泉さん」のようなファンキーなダンスナンバーやグループ名にあるような「こぶし」を効かせたボーカルが圧巻。客席の原色のライトがファンの多さを示していた。<8点>

5:アイドルネッサンス

直前に沸騰したフロアの雰囲気を、最初の「ミラクルをキミとおこしたいんです」で一気に自らのものへ。
今日の共演者のHoneyWorksの作品である「金曜日のおはよう」から、KANA-BOONの「シルエット」を初披露。
コール&レスポンスの楽しい「あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう」で盛り上げると、最後は新曲の「Funny Bunny」。


フェスという場で、新曲「シルエット」を初披露する度胸と、同じく新曲の「Funny Bunny」を真直ぐに聴かせる姿勢は只者ではなく、MCも凛としていて美しさが印象に残った。<9点>

(セットリスト)

1 ミラクルをキミとおこしたいんです
2 金曜日のおはよう
3 シルエット
4 あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう
5 Funny Bunny

6:東京パフォーマンスドール(TPD)

メンバーの個性とユニットの統一感を両立させたダンスは相変わらず見事。

だが、ワンマンと違って、大道具・小道具や衣装替えやレーザー光線がない中では戦力半減にも見えた。

楽曲的にはEDM成分を多めにすることで個性が薄れたように見え、去年よりファンの数や熱量が減っている気も。<6点>

(セットリスト)

1 ダイヤモンドは傷つかない
2 HEART WAVES
3 SLASH DANCE
4 FIRE
5 BE BORN
6 BRAND NEW STORY
7 RAISE YOUR HANDS

7:清竜人25

ファンク系ダンスミュージックと電波系アイドルソングのハイブリッド。

MCで清竜人本人を引っ込めることで神秘性を保つのには良い面もあるが、曲を積み重ねていくことでの高まりみたいなものは生まれず、徐々にだれていくというか「出オチ」感が出るというマイナス面も。<7点>

8(トリ):Negicco

登場した瞬間から別格のオーラ。

「トリプル!WONDERLAND」「ねぇバーディア」「光のシュプール」「さよならMusic」「ときめきのヘッドライナー」などのシングル有名曲を連発し、ピースフルな雰囲気で盛り上げるベテランの風格。

たとえ「マンネリセトリ」と揶揄されようとも、フェスにはこういうセトリで臨むべき。

アンコール「圧倒的なスタイル(バンドver)」では他の出演者もステージに集まりラインダンスを。こんな芸当は今回のメンバーではNegiccoにしかできない(こぶしファクトリーのメンバーがいなかったのは残念)

客席にはネギライト以外のライトも目立ち、ファン層の広がりも実感。

赤坂BLITZでのワンマンを今春に経験しているとはいえ、それだけではここまで出来ないだろうという安定したステージ。

いろいろなアイドルファンのいる客席をふわっと包み、このまま武道館ワンマンへ行けるイメージも持てた。

何度も繰り返し言ってきたことだけど、Negiccoの武道館ワンマンのためには、「ネギヲタ」を10000人集める必要なんかない、との思いを改めて強く持った。

今のNegiccoなら間違いなく武道館ワンマンができるし、早く見たい。<10点>

(セットリスト)

0 OPSE
1 ネガティヴ・ガールズ!(short)
2 トリプル!WONDERLAND
3 ねぇバーディア
4 光のシュプール
5 さよならMusic
6 ときめきのヘッドライナー
en 圧倒的なスタイル

蛇足(Negiccoの伸びしろについて)

アイドルフェスと言えば、女子流、ドロシーあたりがトリを務めるのが2014年頃までのシーンだったと思うけれども、女子流がアイドルフェスへの出演を止め、ドロシーが実質的に分裂する中で、Negiccoが静かに覇権を握ったというのが現在の状況。TIF2015のスマイルガーデンもそうだったと思う。

そして、トリの役割を与えられたNegiccoも、決して押しつけがましいところはなく、自らのスタイルを貫いて観客や他の出演者を巻きこんだステージを見せて期待に応えた。

唯一、滑り気味のMC、というか、ギャグの連発だけは、温厚で寛大なファンにはたまらないのかもしれないが、いろいろな受け止め方をなされるだろうなとは思った。

楽曲、ボーカル、ダンスと同じように、楽しいMCや、わくわくするような告知も大事なんだよね。そこはまだ課題が残ってる、言い方によっては、まだ伸び代がある、ということかもしれない。そう思った。