『月の影 影の海』小野不由美

小野不由美の「十二国記」シリーズの『月の影 影の海』を読んだ。

月の影 影の海(上) 十二国記 (新潮文庫)

月の影 影の海(上) 十二国記 (新潮文庫)


月の影 影の海(下) 十二国記 (新潮文庫)

月の影 影の海(下) 十二国記 (新潮文庫)

壮大な物語の導入分ということだが、『月の影 影の海』だけを読んだだけでも、伝奇ファンタジーとして十分に楽しめる。平凡な女子高生の主人公が、ある日突然激動の中に置かれ、全く違った世界に飛び込むことになる。衝撃、不安、数奇な運命…。こうしたもの全ての描写に説得力があり、また手に汗を握るようなスリルもある。

今回、新潮文庫になったのを機に読んだが、もともとは1992年の作品。こんなに面白いものを今まで読んでいなかったとは何たる不覚。もっと早く読んでおくべきだった。

ということで、にわかファンの特権として、後続の作品群も早目に読んでいこうと思う。