『風の海 迷宮の岸 十二国記』小野不由美

小野不由美十二国記シリーズを順番に読んでいく。今回は『風の海 迷宮の岸』。

ストーリーは以下の通り。

天啓にしたがい王を選び仕える神獣・麒麟。蓬莱国で人間として育った幼い麒麟・泰麒には王を選ぶ自信も本性を顕わす転変の術もなく、葛藤の日々を過ごしていた。やがて十二国の中央、蓬山をのぼる人々の中から戴国の王を選ばなくてはならない日が近づいてきたが―。

…なのだが、前半にショタを、後半にBLを読み取ってしまうのは、俺のイメージ能力が既に腐っているからだろう。もっと純真な心で読めば、幼い麒麟の揺れ動く心にシンパシーを感じるはずなのだ。

「覚醒」する前の話はどうしても受身になりがち。個人的には前作『月の影 影の海』の方が冒険という感じでよかった。だが、終盤の怒涛の展開はさすが。

風の海 迷宮の岸  十二国記 (新潮文庫)

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