いつか二期が―『花咲くいろは』最終話

花咲くいろは』が2クールを終えて最終回を迎えた。いい最終回だった。「ぼんぼり祭り」を最終前半の山場に持ってきたのは正解。美しいのは当然だが、それよりも何よりも、地方の夜祭りの高揚感と寂しさが、ストーリーと上手くシンクロした。

最終後半では、喜翠荘が休業し、それぞれのメンバーが自分の道に進む姿が描かれる。主人公の緒花は東京に戻るが、元の彼女に戻るわけではない。きちんと成長したことは、第1話以来二度目となる雑巾がけの姿を見れば一目瞭然だ。

喜翠荘のメンバーもそれぞれの場所に収まるが、緒花を始めとする誰もが「いつか喜翠荘に再集結する」可能性が示唆されている。スタッフとしては第二期やる気は満々だ。何といっても制作のP.A.WORKSにとっては「ご当地アニメ」だから。

劇中の四十万スイの台詞は、まるで視聴者に訴えかけているようだった。

「許されるならもう一度、もう一度」

前回の「予告パート」では、これに「あなた」という言葉まで付いていた。天国の夫に向けられた言葉のはずなのに、「続きを制作したいので、BD/DVDを買って支援してほしい」というスタッフのメッセージがダブった。