勝利は約束された―『Fate Zero』第1話

大好きな作品のアニメ化には、常に恍惚と不安がつきまとう。『Fate Zero』もそうだ。だが、拡大版の第1話を観て、不安は霧散し、興奮だけが残った。

公式サイト:Fate/Zero-アニメ公式サイト-

美しい映像。実力派の声優。そして、徹底した作品主義。大人の観るべきアニメはこういうものだと思う。何? 萌え要素はないのかって? 心配ない。それならウェイバー君が担当してくれている。

第1話は世界観の説明と、主な魔術師の紹介、そしてサーバントの召喚でクライマックス。最後に流れたOPの映像から、今後のアクションも十分に期待できる。『喰霊-零-』『放浪息子』のあおきえい監督は何を作っても実に巧い。制作のufotableも『劇場版 空の境界』で見せたようなため息の出る映像を見せてくれる。このスタッフがあの虚淵玄の原作に沿って作るのだから、もうこれは勝利が約束されたようなものだ。

シュタインズ・ゲート』『花咲くいろは』『BLOOD-C』といったお気に入りの作品が続々と終わって喪失感を感じていたが、『Fate Zero』のおかげで、たとえ今期の他の作品がどうであろうとも、あと半年は毎週の楽しみをもって生きていけそうだ。