冲方丁の代表作『マルドゥック・スクランブル』の完全版を読了。以下ネタバレ。
サブタイトルを「圧縮」「燃焼」「排気」とエンジンのサイクルのように名付けているが、最終巻の本作はまさに「排気」という感じだ。これまでの伏線を全部回収し、加えて主人公のバロットに戦う意味と生きる意味を与えている。
舞台は引き続きカジノで始まり、ブラックジャックでクライマックスを迎える。「そんなことあるのかよ」というツッコミが野暮に感じるほどの超展開。いや、ブラックジャックってこんなにすごいゲームなのか、と。
そして、カジノでの目的を達して、彼女が自分の生きる意味を見出した後、場面は再び火薬の匂いのするバトルへ。カジノを通じて自らが何者であるのかを見つけたバロットは以前とは別人のように強くなっている。
最後に、ウフコック!! …ということで、これは紛うことなき傑作。冲方丁、巧い。キャラも立っている。読後感も良い。満足度も高い。映画も見に行くべきか。
マルドゥック・スクランブル The 1st Compression 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)
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マルドゥック・スクランブル The 2nd Combustion 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)
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マルドゥック・スクランブル The 3rd Exhaust 〔完全版〕 (ハヤカワ文庫JA)
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