坂本龍一ピアノコンサートでの手拍子禁止

坂本龍一"Playing the Piano 2009"で聴衆のマナーがあちこちで議論になっている。教授自身もツアー日記でこんな風に書いている。

2009/04/08
拷問だ。手拍子、やめてほしい、、(静かな曲でシャッター切る人はいるし)。
skmtVOICE | www.skmtcommmons.com - 坂本龍一 2013活動中

そして、今日の公演から演奏開始前に「手拍子をされますと演奏の妨げになり、場合によっては公演を中止することもございます」とのアナウンスが入るようになったとのこと。
ピアノ演奏の鑑賞マナーについては、私自身も東京国際フォーラムに行った際(そのときのエントリーはid:SHARP:20090319)、同じようなことを感じたのでmixiでコメントをしたのだが、手拍子をしたという方がわざわざ私のコメントに対する形でお詫びをされた。それに対する私のコメントを引用。

初めまして。勇気のあるコメントです。なかなかできることではないと思います。こちらこそ個人をバッシングするような書き方をしてしまったら申し訳ないです。

今回のツアーブックのCDを毎日聴いていて改めて感じるのは、教授がピアノを弾いているとき、彼は何者にも支配されていない、彼が全てをコントロールしているということです。美しい旋律はもちろん、微妙な音色の変化、減衰する残響、張り詰める沈黙、等等。

リズムももちろんジャストビートではありません。楽想に合わせて、揺らしたり、溜めたり、ずらしたり。こうした全てをコントロールすること、それこそがピアノソロの奏者の醍醐味なんだろうと想像しながら聴いています。

…すみません、つい熱くなってしまいました。教授のファンなら釈迦に説法ですよね。僕でもライブで好きな曲が演奏されれば、心が躍りますし、体も動きたくなります。そしてもしかりに手拍子を始めたら、引っ込みがつかなくなるだろうことも想像に難くありません。
でも、やはり教授のピアノが支配する音空間を堪能したいという気持ちがとても強いので、おとなしくじっと座っていることになるのだと思います。そして、これからツアーに行くファンの全員が素晴らしい演奏を堪能できることを祈っています。

そう。これからライブに行く人が教授のピアノの全てを味わい尽くせますように。
以下の画像は唯一許可された曲における、携帯での撮影。

(PHOTO:シャープ、CAMERA:Docomo N703iD