『言葉はさんかく こころは四角』―でも、くるりはまあるい

音楽は突然頭の中に蘇ってくる。明け方のベッドの上で。夢の中で僕の頭をサビのフレーズが駆け抜ける。そこで目が覚める。

岸田繁の優しい歌声。切ない歌詞。どこか懐かしい感じのするメロディ。少しだけひねったコード進行。やわらかい楽器の音。

そうした全てが渾然一体となって、僕の頭の中で鳴り響く。映画を見終わった直後は忘れていたのに。まどろみの中で蘇った音楽は、何度も何度も僕の体中で鳴り響く。もう忘れようがない。もう離れられない。

言葉は確かに三角だ。いつも誰かを傷付ける。そして、心は四角い。触れ合うとどこかぎくしゃくする。だから、僕は、まあるいくるりを聴くことにしよう。

言葉は三角で
心は四角だな
まあるい涙をそっと拭いてくれ

地下鉄は走ってく
君は髪をなびかせて
君の匂いは ずっと僕の匂い

いつかきっと君も恋に落ちるだろう
繋いだお手々を振り払うように
(『言葉はさんかく こころは四角』くるり)

言葉はさんかく こころは四角(初回限定盤)(DVD付)

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