志村貴子の『青い花』の第一巻をようやく入手し、最新刊の第二巻まで一気に読んだ。
- 作者: 志村貴子
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2005/12/15
- メディア: コミック
- 購入: 18人 クリック: 155回
- この商品を含むブログ (484件) を見る
- 作者: 志村貴子
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2006/12/14
- メディア: コミック
- 購入: 16人 クリック: 61回
- この商品を含むブログ (279件) を見る
どうも「女の子が女の子を好きになる」という側面だけがクローズアップがちなように思うが、これはまぎれもなく思春期に誰もが抱く感情の機微を、巧みに描いたマンガだ。読んでいると、高校生の頃にいろいろと悩んでいた自分を思いだして、胸が痛むよ。これは淡々としているように見えるけど、なかなか描くことが難しい作品だと思う。変に人気取りに走ることなく、この微妙なバランスの上に成立している世界を維持してほしい。
舞台となる鎌倉の繊細で情緒ある描写も、心に残る。鎌倉文学館とか、ミルクホールとか、江ノ電の駅舎とか、本当に美しい場所を選んでいると思う。数年以内に実写化されると予想。映画だといいな。
本自体も、水彩画のような淡い表紙画が美しく、所有欲を満たす。「買ってよかった」と思える一冊。