若い男女がふとしたきっかけから窃盗罪を起こし、あれよあれよという間に次々と犯罪を重ねて、英雄になっていく…
ブギーポップ・シリーズの9作目となる『ブギーポップ・アンバランス ホーリィ&ゴースト』は、『俺たちに明日はない』のボニー&クライドをリスペクトしたような作品だ。この中で「世界の敵」やブギーポップが登場し、独特の世界を作り上げていく。
ホーリィ&ゴースト―ブギーポップ・アンバランス (電撃文庫)
- 作者: 上遠野浩平,緒方剛志
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2001/09
- メディア: 文庫
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ブギーポップや炎の魔女が出なくても成立するプロットではないかと思わせるが、それでも最後まで読ませるのは著者の上遠野浩平の力量によるものだろう。著者自身は本当はこのシリーズを完結させたいのではないか、それを「大人の事情」で引き延ばされているのではないかと、ちょっと勘ぐってみる。