たぬき写真工房の写真展始まる

「さよならミカン電車」で有名なフォトグラファーのたぬき氏の作品展「たぬき写真工房 第一回写真展 季節とともに」が、明日29日から表参道にあるぎゃらりぃ狸で開催される。

氏の作品は女性ポートレートが中心だが、季節感のあるロケーションを効果的に活用しているその作風は、確固たる個性を築いている。今回のサンプル画像を見ても、雪あり、海ありと、日本の四季を感じさせる作品が出展されるようだ。

また、様々な焦点距離のレンズの特性を踏まえて、巧みにレンズを使い分けている結果、表現のバリエーションは驚くほど広い。なかでも氏の個性と思えるのは、広角レンズを使ってパンフォーカスとする作風だ。女性ポートレートといえば、「望遠・絞り開放」が定石となるなかで、手前のモデルから遠くの背景まで鮮明にピントのあった画面は、見ているだけで開放感を味わえる。

今回のギャラリーは、たぬき氏が写真展のためにオープンしたものであり、フォトグラファー自身がプロデュースしたスペースという点でも興味深い。表参道というロケーションは、アーティストが多くの人に作品を見てもらうための場所としては、最高のところの一つだと思う。ギャラリーの貸出も予定しているということで、私自身もいつかここで展示を行ってみたい。