とにかく圧倒された〜『終わりのクロニクル(7)』

本日読了した。最終巻の第7巻は約1,100ページ。京極夏彦の文庫本かというくらいの厚さ。ライトノベル史上でも最高だと思う。

以下ネタバレあり。

全竜交渉のクライマックスは素晴らしい出来。いままでの膨大な伏線が全て活かされている。最初にプロットを作らないとこうはいかないと唸らせるほどの完成度。

数々の脇役があまねく見せ場を持っている。これぞ本当の群像劇だ。もちろん、主役であり「悪役」である佐山の決め台詞は感動的。いつ来るかと思っていた「AHEAD! AHEAD! GO AHEAD!」も一番ツボにはまる場面で叫ばれた。

そして、世界を破滅から救った後の新庄と佐山の日常シーンもいい。ずっと忘れていたが、この人たちの本業は高校生だったということを思い出した。基本的にはSFなのだが、最後の最後にロマンティックな場面になるのが意外。

しかし、ここまで読破するのにえらい時間がかかった。この著者の他の作品を読むかどうかはちょっと微妙。しばらくはもうちょっとライトなノベルを読もうと思う。