劇団四季『WIKED(ウィキッド)』@四季劇場秋

劇団四季の『ウィキッド』を最初に観たのは2009年2月。

グリンダ=沼尾みゆき、エルファバ=濱田めぐみという王道キャスト。

オズの魔法使い」という誰もが知る物語を題材に「誰も知らない裏側」を描くという意欲作。

911後の社会を批判するかのような展開の中で、最初は反発し合っていた二人が友情をはぐくむという物語。

これで一気に『ウィキッド』の沼に落ちた。

四季で別キャストの公演を観るだけでは飽き足らず、ロンドン・ウェストエンド、ニューヨーク・ブロードウェイでも鑑賞。

中ではやはりブロードウェイのパワーが圧倒的で、結局、ブロードウェイのリピーターになってしまった。

そして、2023年10月。

劇団四季が満を持してこの演目を東京で再演することに。

なんでも四季の会会員アンケートでは「再演希望ナンバーワン」だったらしい。

それはそう。


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チケットは四季の会会員先行でも瞬殺。

満員御礼。

会場にはグリーンの入った服装やアイテムを着用するファンが多数。

それはそう。

この日のキャストは

グリンダ 中山 理沙
エルファバ 小林 美沙希
ネッサローズ 守山 ちひろ
マダム・モリブル 八重沢 真美
フィエロ 富永 雄翔
ボック 緒方 隆成
ディラモンド教授 田辺 容
オズの魔法使い 鈴木 涼太

圧巻はエルファバの小林 美沙希

すでに「濱田めぐみの再来」などという評判も広がっているが、それが必ずしも「過分」と言えないくらいの迫力。

一幕終わりのソロでは、名状しがたいものがこみあげてきて全身が震えはじめ、そのあとに涙が流れてきた。

言葉にできない感動が押し寄せた。

中山理沙は、グリンダのコミカルなところをかわいく演じていて、コミカルな味わいを醸していた。

帰宅してもなかなか寝付けず、頭の中を音楽が流れ続け、夢にも出てくるというくらいの「後遺症」が残っている。

これはまた観に行かないと治らないだろうな。

でも人気過ぎてチケットは容易には手に入らない。

劇団四季にはぜひ『ウィキッド』をロングランの公演にしてほしいし、もっとチケットが手に入るようにしてほしい。