グリンダ=沼尾みゆき、エルファバ=濱田めぐみという王道キャスト。
「オズの魔法使い」という誰もが知る物語を題材に「誰も知らない裏側」を描くという意欲作。
911後の社会を批判するかのような展開の中で、最初は反発し合っていた二人が友情をはぐくむという物語。
これで一気に『ウィキッド』の沼に落ちた。
四季で別キャストの公演を観るだけでは飽き足らず、ロンドン・ウェストエンド、ニューヨーク・ブロードウェイでも鑑賞。
中ではやはりブロードウェイのパワーが圧倒的で、結局、ブロードウェイのリピーターになってしまった。
そして、2023年10月。
劇団四季が満を持してこの演目を東京で再演することに。
なんでも四季の会会員アンケートでは「再演希望ナンバーワン」だったらしい。
それはそう。
チケットは四季の会会員先行でも瞬殺。
満員御礼。
会場にはグリーンの入った服装やアイテムを着用するファンが多数。
それはそう。
この日のキャストは
グリンダ 中山 理沙
エルファバ 小林 美沙希
ネッサローズ 守山 ちひろ
マダム・モリブル 八重沢 真美
フィエロ 富永 雄翔
ボック 緒方 隆成
ディラモンド教授 田辺 容
オズの魔法使い 鈴木 涼太
圧巻はエルファバの小林 美沙希。
すでに「濱田めぐみの再来」などという評判も広がっているが、それが必ずしも「過分」と言えないくらいの迫力。
一幕終わりのソロでは、名状しがたいものがこみあげてきて全身が震えはじめ、そのあとに涙が流れてきた。
言葉にできない感動が押し寄せた。
中山理沙は、グリンダのコミカルなところをかわいく演じていて、コミカルな味わいを醸していた。
帰宅してもなかなか寝付けず、頭の中を音楽が流れ続け、夢にも出てくるというくらいの「後遺症」が残っている。
これはまた観に行かないと治らないだろうな。
でも人気過ぎてチケットは容易には手に入らない。