都知事はIOCバッハ会長の来日前の大型連休には緊急事態宣言を出すだろう。
それを見越して、東京国立博物館の鳥獣戯画展に足を運んできた。
今回は甲乙丙丁の4巻同時展示、そして、甲巻での動く歩道導入が目玉。
コロナ対策で時間ごとに人数制限を設けて予約チケットを売っていること、平日の夕方で比較的空いている時間帯だったこともあって快適に鑑賞できた。
特に、動く歩道は、全員が最前列で鑑賞できる良いシステムだった。
甲巻だけでの設置だったが、あれでペースと流儀を刷り込まれるので、乙巻以降も同じような感じで人が動いていくのが面白くもあった。
内容的には、やっぱり甲巻の筆致が技術的にも高く、ユーモアも感じられて良いが、乙巻の動物図鑑の味わいや、丙巻の人物画の面白さも印象に残った。丁巻は明らかに雑な感じを受けずにはいられなかった。
現代の漫画にも連なる作品の原本を間近で見ることができる良い展示。
緊急事態宣言の解除後にはまた鑑賞可能になると思うので、多くの人に勧めたい。