ロー・コントラストNo.1はブラックミストNo.05の代替になるか

FUJIFILM X100Vを使い始めた。

FUJIFILM デジタルカメラ X100V ブラック X100V-B

FUJIFILM デジタルカメラ X100V ブラック X100V-B

  • 発売日: 2020/03/12
  • メディア: Camera

換算35mm F2のレンズは新設計で、前モデルのX100Fまでのような近接開放での「ソフトな写り」は解消されている。

だが、あの「オールドレンズ」っぽいレンズ特性は、僕がX100シリーズの好きだった特徴のひとつだった。

そこで、倒錯的ではあるが、X100Vのクリアな写りをX100F並に「デチューン」するべく、フィルタを常用するようにしたい。

問題はそのフィルタが何であるのがいいかということだ。

自分の理想は、「光源が滲むが白っぽくならない」というもので、これはまさにKenkoがブラックミストというフィルターで提供している効果に他ならない。

ブラックミストには二種類あり、先発のNo.1と、後発で効果が半分というNo.05(1の半分の効果で0.5という意味)がある。


自分は後者のブラックミストNo.05をNikon Zのポートレートで利用していて、クリアに写りすぎるZレンズで肌を撮る時にいい感じに滑らかに写してくれるフィルターとして重宝している。

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(Nikon Z6にブラックミストNo.05を使用)

ただ、ひとつ問題がある。


このブラックミストNo.05は人気がありすぎて需要に供給が追いついていない。すなわち手に入らないということ。

そこで、代替になりそうなものをということで、どこでも買えるKenkoのロー・コントラストNo.1とフィルターの効果を比較してみた。

カメラはFUJIFILM X100V。露出はマニュアルで固定。
ブラックミストNo.05の方はステップアップリングを使っての装着である。

作例1

(1)フィルターなし
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(2)ブラックミストNo.05
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(3)ロー・コントラストNo.1
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ブラックミストNo.05は光源部分だけがいい雰囲気で滲んでいて、シャドウはしっかりとしまっている。
一方、ローコントラストNo.1はシャドウがうっすらと浮いている。

作例2

(1)フィルターなし
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(2)ブラックミストNo.05
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(3)ロー・コントラストNo.1
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こちらはより明暗差の激しい状況だが、傾向は作例1と同じ。

やはり、光源周辺をにじませつつもシャドウがしっかりと締まるブラックミストNo.5の個性をロー・コントラストで代替することはできないという結論である。

ということで、ブラックミストNo.05は入手困難だが、X100Vのジャストサイズの49mm径のものを取り寄せてでも入手しようと思う。