どうしても行きたい場所がある〜Task have Fun 結成3周年記念「3のキセキ」ツアーファイナル@マイナビBLITZ赤坂

どうしても行きたい場所がある
どうしてもなの…
(Task have Fun「彗星のステージ」)

アイドルの楽しみ方は人それぞれ。

だが、メンバーの成長、チームの成長に興味があるなら、Task have Funは十分に期待に応えてくれるグループだと思う。


プリティグッド!で「超小学生級美形アイドル」として注目を集めた熊澤風花に、白岡今日花と里仲菜月を加えて「全員中学生、全員美少女」の3人組グループとして2016年に結成されたTask have Fun。

2017年には『3WD』がライブアイドル現場でブレイクし、2018年には東名阪ツアーを敢行。

3周年を迎えた2019年6月、赤坂BLITZでツアーファイナルのワンマンを行った。

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照明機材が高く積まれたステージ。

「T!A!S!K! have FUN!」というお馴染みのOvertureが流れてメンバーが登場すると、清楚なミニワンピの新衣装。

そこに、レーザービームやスモーク砲のゴージャスな演出が加わる。

デビュー初期のライブを思い出させるような「TASK」「いつだって君のそばで」「部屋の中の天使」「ロラロラコースター」の4連発。

あれから3年。

あの頃と同じく全力でがむしゃらだけれど、ステージの上で余裕も感じさせるようになった3人が、いまはひたすらまぶしい。

自己紹介と新衣装の紹介から次のブロックへ。


アップテンポでメロディアスな「全開! Teenage Riot!!」、里仲がリードボーカルを取るダンスナンバー「僕はマグネット」、そしてセクシーな魅力を垣間見せる「幻想セレナーデ」。

大人っぽさを感じさせるようになったTask。

3年間での成長を改めて見る思いがする。

次は「新曲2曲を初披露する」と予告されていた新曲の一曲目へ。

「D-A-S-H!! ~イケナイコトカシラ?」は、エビ中などへの楽曲提供で知られるU-re:x氏によるもの。

サブカル感に溢れ、わちゃわちゃした感じで、おもちゃ箱をひっくり返したようなサプライズがあった。

ライブで騒げるような感じの新曲に続いて、アゲアゲ系の「ラブグリッター」、そして熊澤がリードをとる「Pumping Love」。

まさに弾けるようなブロック。

この辺を「Taskらしい」という思う人が多いのではないかという楽しさがあった。

続いて一転して、しっとりとしたTaskへ。

桜の花びらが散る切なさを歌う「Hi・Ra・Ri」、観客との一体となったシンガロンが印象的な「春風」、人の心の移ろいやすさを見つめる「マーブル色の気持ち」。

こういうバラードパートでは、歌唱力や、表現力がひときわ目立つわけだけれども、今のTaskは、切なさを滲ませた深い歌詞でも「等身大」で聴かせることができる。

「Taskといえば、アップテンポの曲でパワープレイ」とイメージが強くて、それは間違いではないのだけども、今や多彩な「顔」を持っているんだよね。

ここでライブは折り返し地点。

マイクをヘッドセットに替え、衣装のアレンジを変えるということで、メンバーが一人ずつ舞台袖にはける。

「着替え」の時間を競うタイムトライアルがゲームとして取り入れられているのが、Taskらしい遊び心。

登場したメンバーは、衣装のベルトとトップスの装飾を外してシンプルなミニワンピース姿で登場。


ここで今日二曲目となる新曲を初披露。

「逆光」と紹介されたその曲は、青春の甘酸っぱさを感じさせるノスタルジックな神曲

叙情的なストリングスを基調に、サビで転調して泣かせのメジャーセブンスでシンコペーションを使った耳に残るメロディ。間奏のギターも切なさを高める。

同じすみだしんや氏によるつりビットの「真夏の天体観測」を彷彿とさせる切なさを散りばめた叙情的な王道アイドルソング

個人的には「こういう曲を待っていた!!」という感じ。

すみだしんや氏による新しい夏のアンセムの誕生と言える。

振り付けも、Taskにしては初めてとも言える優雅でしっとりとしたダンスで、この夏のTaskは、今までにない新しい魅力を見せてくれそうだと確信した瞬間だった。

続いて、僕がTaskで一番好きな「ふぁんふぁんエブリデイ」、白岡がリードを取る「あい合い傘」 と、楽曲派()のおっさんを完全に殺しにきているパート。

もうこの3曲のブロックを永遠に繰り返したいくらいの「至福のひととき」。

そんな幸せな時間が終わると、「3周年」を振り返るメンバーのMCへ。

「飽きっぽい私が3年も続けてこられたのはこのメンバーだから」(里仲)
「3年間短かったようで色々あった。メンバー、スタッフ、ファンの方がいなければ私たちは今ここにはいない」(熊澤)
「理想の自分になれないと悩んだときにメンバーに助けられた。3のキセキというタイトルは、3年の軌跡でもあるし、3人の奇跡でもある」(白岡)

結成からずっと同じ3人で数々のTaskに挑み、乗り越えてきた3人。

今回の「3のキセキツアー」では、メンバーの出身地の会場をソールドアウトしてきたが、今日の赤坂BLITZはソールドアウトできなかったと悔しがる。

この状況に満足せず、11月の中野サンプラザでのワンマンに向けてさらに頑張っていくことを誓う3人。

そこで歌うのは「彗星のステージ」。

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不安でも君がいてくれる
遠くても今も感じている
どうしても行きたい場所がある
どうしてもなの…
(Task have Fun「彗星のステージ」)

泣いた。

ただただ泣いた。

Taskを見てきて良かったと思えたし、これからも見ていきたいと思った。


次の曲「けどハニカミ」では、イントロが終わったところで、里仲が「ちょっと止めて」と音を止めて、「コールの声が小さい」と観客を煽る。

コール練習後に再開すると、今度は白岡が音を止めて「Taskと言えばフリコピでしょ?なのにできていない!」と不満を漏らし、お手本を示した後「せめて推しのところだけでも覚えるように」とファンを説教して笑いを取る。

観客がコールとフリコピをマスターしたところで、三度目の正直とばかりにイントロが始まるが、大方の予想通り、熊澤が音を止める。

「よかったよかった! 褒めるのも大事だから」と笑顔でMC。

4回目にしてようやく本編が始まり、会場は一気に盛り上がる。


終盤の「Rockin Party a Go Go」から「インダ ビュリフォデイ」、「「キメ」はRock You!」というアップテンポナンバーの連発は、Taskの本力発揮!とも言えるステージ。

「ギュッと、チュッと」では、スモーク砲を手に持ったメンバーが会場のあちこちに吹き付けるというアクティブな演出、続く「キミなんだから」では、ステージセンターに置かれた大きなスイッチを押すと、グループカラーの紫色の銀テープが射出されるというクライマックス感全開。

最後の曲は言わずと知れたアンセムの『3WD』。

間奏で里仲が「4年目いくぜ!」と宣言すると、会場の盛り上がりは最高潮に達した。

アンコールは、メンバーそれぞれが歌いたい曲を決めて、着替えのタイムトライアルの順番にリクエストして披露するという構成。

「ラブグリッター」(白岡)、「キミなんだから」(熊澤)、そして最後は「TASK」(里仲)。

最後に「TASK」を選んだ里仲の「初心を忘れない精神」も立派だと思ったけれども、間奏で足を高く上げるダンスのところで全く手を抜かずに足を上げて、足をつって倒れ込んでしまうところも、マジでリスペクトというか、彼女らしかった(大事に至らなくて良かった)。

一瞬舞台袖に引っ込んだ里仲だが、すぐにステージに戻り「足がつったー!なんでー?!」と悔しがる。

「そりゃ、2時間50分、27曲のライブを全力でやったら足もつるよ」と僕なら思ってしまうけれども、これが若さか・・・

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赤坂BLITZは一杯になったように見えたけれども、チケットソールドアウトならず、ということで、今度は全国ツアーを行って、11月のツアーファイナル中野サンプラザに挑むTask have Fun。

8月31日(土)千葉県 KASHIWA PALOOZA
9月7日(土)栃木県 HEAVEN'S ROCK Utsunomiya VJ-2
9月14日(土)神奈川県 新横浜 NEW SIDE BEACH!!
9月22日(日)大阪府 ESAKA MUSE
9月23日(月・祝)愛知県 名古屋CLUB QUATTRO
10月14日(月・祝)宮城県 HooK SENDAI
10月27日(日)福岡県 INSA
11月2日(土)北海道 札幌KRAPS HALL
11月23日(土・祝)東京都 中野サンプラザホール

10年代後半になって、アイドルシーンの様相は大きく変わってきているが、そんな中でも「成長」を実感できて、この先の「成長」を心から応援できる貴重なグループになったTask have Fun。

メンバーの成長、グループの成長を、目を離さずに見守っていたい・・・

そう思わせる3周年ワンマンだった。

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