伊坂幸太郎が原作の『アヒルと鴨のコインロッカー』(中村義洋監督)を観た。以下軽くネタバレ。
- 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
- 発売日: 2008/01/25
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叙述トリックを映像化するというのはなかなか難しい。しかし、この作品ではなかなか見事にそれを成し遂げている。前半に見えていたストーリーが、後半で真相が語られるとき、全く別の物語に見えてくる。この構成の妙。まるで「だまし絵」のよう。監督としては「してやったり」というところだろう。しかし、僕は思う。本当にそうなのだろうかと。本当のところ真相は結局は「藪の中」ではないかと。
キャスティングでは、瑛太、濱田岳がメイン。なかなか作品世界に合っている。松田龍平も不気味な迫力、関めぐみも演技派としての実力を見せた。
ロケも徹底して仙台で行われたのがよく分かる。まるで「ご当地映画」のよう。
すごく盛り上がるかというと、決してそういう映画ではないのだが、知的でセンスのよい作品になっていると思う。