ソニーがついに営業赤字転落

景気後退の影響甚大だが、営業段階で2600億円の赤字というのは凄まじい。PCもTVもゲーム機も音楽プレーヤーも商品として決め手に欠くが、ここまでの赤字を出すとなると「選択と集中」は避けられまい。グループ全体で2500億円のコスト削減を目指すということだが、「国内テレビ工場の集約」だけで達成できるとは考えにくい。不採算事業からの撤退、正社員の早期退職等も避けられないと思う。マスコミの取り上げる「派遣切り」というレベルでは終わらないだろう。

現在のソニーのトップは外国人だが、日本では重要なステークホルダーとされる従業員(ソニーのようなクリエイティブな企業ではなおさら重要だ)をどう取り扱うかが注目される。

ソニーの今期、営業赤字2600億円 コスト削減2500億円目指す

 ソニーは22日、2009年3月期の連結営業損益(米国会計基準)が2600億円の赤字(前期は4752億円の黒字)になる見通しと発表した。営業赤字は14年ぶり。昨年10月時点では2000億円の黒字を予想していたが、年末にかけ世界的にデジタル製品の販売が急減速した。国内テレビ工場の集約など構造改革を進め、10年3月期にグループ全体で2500億円のコスト削減を目指す。

 営業赤字額は米映画事業の損失が膨らんだ1995年3月期(1666億円)を上回り、過去最大。年末商戦期の10―12月の売上高が前年同期比25%減となるなど、急速な需要減に見舞われた。今期の売上高は前期比13%減の7兆7000億円の見込み。
(日経ネット:日本経済新聞)