『外資系金融で働くということ』

とても興味深いブログのエントリーを見つけた。外資系で働くということ - 債券・株・為替 中年金融マン ぐっちーさんの金持ちまっしぐらより。グローバル化経済の中に放り込まれた以上、外資系であろうがなかろうが、金融であろうがなかろうが、僕らに共通した問題だと思う。以下、全文引用。

外資系で働くということ」

アエラでも特集したくれたので私も一言。

実に悪いタイミングでサブプライム問題が火を噴いたおかげで年末、あるいは1月に支給予定だったボーナスが遅延している外資系金融機関は少なくない。(一説にはボーナスを節約するためにわざとこのタイミングで発表したという話も・・・)

もらえるならまだいい、位のことは会社から言われているだろうし、何より雇用が続くのか、不安に思っている私の友人は多い。なにせ、あのシティーが潰れるかもしれないといった金融危機が1990年で、あの時よりはるかに損失の規模が大きいので、恐怖感はありありです。

本国の調整が終わって日本はほぼ最後にやってきますのでもう少し時間がかかるでしょうが、90年代との違いをもう一つ敢えていうと、日本市場の重要性がとんでもなく低くなっている点。当時は日本は宝の山に見えましたから私のいた会社でもかなりリストラは軽微、特に主力の営業部隊を温存しバックオフィスなどの削減で対応した所が殆どではないでしょうか。

しかし、今回はどうでしょうか。中国市場を重視するという米系は多いでしょうし、欧州系はもともとシンガポール、香港にウェートがかかっています。東京市場危うし、と言うところでしょうか。早い所では既にデスクを3分の1まで削減するなんて話も出てきましたし、こういう所に市場重要度が現れますので注目です。

余計な話で恐縮ですが・・・・

この時期に転職の声がかかったら要注意です。
まず、既に外資系におられるかた・・・

会社とヘッドハンターがぐるになるケースは思いのほか多く、、いい条件があるので今の内に辞めた方がいいですよ、と言う話には絶対載らないこと。今はこういう状況なので劣悪な社員の首をきってあなたのような優秀な方に入れ替えたがっています、などと寄ってきます。実際はどの会社もまず、足元が先で入れ替えるなんて余裕は無いはずですから。

また、大多数の方が「24時間エンプロイメント条項」にサインをしている筈。これは24時間勤務なので「いつでも労災が申請できますよ」、などとポジティブな面ばかりいわれるのですが、24時間社員としての義務があるので、「いや、あれはプライベートな事件なので(例えばセクハラ)・・・・・」という逃げが打てない可能性がある。

最悪折角貯めた退職金をフイにしますので、身に覚えのある方(笑)で退職金が1億円以上たまってしまった方は早めに逃げた方がいいかもしれない(ただ、最近は後で見つかった様々な事件をネタに退職金返還請求裁判などを平気で起こしてくるので、ま、大変は大変ですな。) 私の友人に会社の封筒をプライベートな郵便で使って得クビになったという奴までいます。あと辞めちゃたOLにセクハラ被害であとから訴えさせるなんてのも外資系金融的には普通です。

また、日本企業に勤めるあなたに声がかかった場合。
社内の動揺を鎮めるためにわざと採用をはじめる事が多々あります。そこにいる社員はまさか、新しい社員を取っているのだから日本市場へのコミットメントは落ちていないな、と安心をする訳です。そのためだけ・・に採用をするという恐ろしさ。

優秀な社員を逃がさない為の方策なんですね。で、新たに採用された方は6ヶ月の試用期間があるのでいつでも退職金なしで放り出せる。目的達成です。

事ほど左様に外資系金融機関では5000万円くらいの給料なら簡単に取れるのですが、税金で手元に残るのは2500万。ボーナスの半分は退職金に積み立てていますので、1億円キャッシュで残すにはやはり最低でも5年続かないと厳しい訳です。

特にマーケットにもろに左右される営業は厳しいです。トレーダーはいざとなればショートを振れば儲かる訳ですが、営業はショートが振れない(笑)。最高給を食んでいたCDOの営業マンは当面相当厳しいでしょうな。

まあ、ノーフリーランチ、ということに尽きる訳ですが・・・

あと、現状再就職も相当厳しそうなので、元外資系証券マンの看板を掲げたへんなエージェントが増殖します。特に個人の方はだまされないように注意して下さいね。ダークサイドに転ぶと早いんですよ(爆)、この職業は・・・

外資系で働くということ - 債券・株・為替 中年金融マン ぐっちーさんの金持ちまっしぐら