石田未来が引退を発表した。
ある時期のU-15アイドルの象徴として、いや「U-15アイドル」というカテゴリの全盛期における象徴として、石田未来は特別な存在だった。『purepure』と言えば石田未来、石田未来と言えば『purepure』。そんな時代が確かにあった。
だが、少女は10代後半になるにつれ「少女らしさ」以上のものを求められるようになる。少なくともその期待に応えられないと、芸能界で活動を続けていくことは難しくなる。彼女も他の多くのU-15アイドル同様、この壁にぶつかったことは否定できない。
また、デビューしてから地元の愛知県からなかなか離れようとしていなかったほど地元への強い愛着がありそうなのも、里帰りの背景になっているだろう。ついでに言えば、同じ事務所に所属する新垣結衣の活動を横目で見るのも(高校卒業までルームシェアしていたらしい)、複雑な心境だったかもしれない。
個人的には、ラノベを原作とした2006年のTVドラマ『半分の月がのぼる空』のヒロイン「秋庭里香」役を演じたのが最近の仕事の中では印象に残っているが(最終話のエントリーはid:SHARP:20061226)、その後飛躍の機会がなかったのは残念だった。彼女にふさわしい活動を模索しているうちに寡作になってしまったというのが実情ではないだろうか。
今回、石田未来がキャリアを汚すことなく潔く引退する道を選んだことを支持したい。そのことにより、石田未来の輝きは伝説となって残るだろう。
女優・石田未来が芸能界引退を発表
かつて人気U-15アイドルとして注目を集めた女優・石田未来が、9日(木)付の所属事務所の会員制携帯サイトで「私、石田未来は10月をもってこの仕事を辞めることとなりました」と芸能界を引退することを発表した。
6月で20歳になった石田は「今は全てをリセットして、将来素敵な女性になれるよう、自分を見つめ直したいと思います。自分探しをします」と地元である愛知県に戻ることを決めたという。
石田は「急なご報告で応援してくださった方々には本当に申し訳なく思います」とファンに詫びながらも、「地元でリセットするので、たまたま街で見かけたりしたら声かけてくださいね♪」と綴っている。
石田はU-15アイドルの注目株として幼い頃から人気を呼び、04年放送のドラマ『3年B組金八先生』(TBS系)第7シリーズ、映画『仮面ライダー THE NEXT』などに出演し、映画『猫目小僧』では主役を務めていた。