ロケットガール(公式サイト:ソロモン宇宙協会(Solomon Space Association)研究所 -「ロケットガール」ファンサイト-)で有名な野尻抱介の『太陽の簒奪者』を読んだ。
- 作者: 野尻抱介
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2005/03/24
- メディア: 文庫
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古典的ともいえるファーストコンタクトをナノテク、AI、遺伝的アルゴリズムといった新しいモチーフで彩っている。
ストーリーに関してはネタバレを回避するために詳細は書かないが、SF的な設定の緻密さはお見事。小さな学校での一コマが世界レベルに、ついには宇宙へと広がっていく構成も素晴らしい。そして、こうした作品でも女子高生を主人公にするこだわりに拍手。
文庫版の最後に谷川流が寄稿していて、文中でやたら「驚愕」というフレーズを連発している。まあ、SFの真髄はセンス・オブ・ワンダーであることは間違いなのだけれど、ご自身の『涼宮ハルヒの驚愕』の方はいつ出るのか心配になってきた。