アマチュアのオッサン向け〜キヤノンEOS40D発売

団塊の世代向け」ということで渡辺謙をイメージキャラクターにしてきたキヤノンのEOS40D。要はアマチュアのオッサン向け。正しいマーケティングだと思う。

公式サイト:キヤノン:このページは移動しました

プロを始めとする本格的なユーザーには1Dsを頂点にして、1D、5Dというモデルがある。そして、コンパクトから移行する若年層や女性ユーザーにはキスデジがある。

だから、消去法の結果、ある程度の財力のある男性、いわばオッサンのアマチュアが40Dのメインターゲットということになろう。これは実にニッチなマーケットだ。だから、EOS40DはニコンD40のようなインパクトは持ち得ない。購買層の中心は、キスデジや20D・30Dを持っている人の買い替え需要がメインになるだろう。特に、EF-Sレンズを持っているユーザーは、レンズ資産を無駄にせずにステップアップするには、40Dしか選択肢がない。

キヤノンデジタル一眼レフは、フルサイズ、1.3倍、1.6倍の3種類が並存しているわけだが、今回EF-Sマウントのレンズが2種類同時発表になっているところを見ると、キヤノンはこの1.6倍のフォーマット、つまりAPS-Cの規格を維持していく覚悟なのだろう。だが、このAPS-Cの中でキスデジの上位機種というニーズがどの程度あるのか。私は個人的には懐疑的だ。

デジタル一眼レフの価格が下がる中で、1D系はもはや高嶺の花ではないし、フルサイズの5Dも値ごろ感が出てきている。いわゆるハイアマチュアの層は、40Dには目もくれず上位クラスまで行くケースが増えるだろう。反対に、そこまでの性能を求めない層は、キスデジで十分と感じるのではないか。言い換えると、40Dクラスの市場は上からも下からも侵食されているわけだが、このニッチなマーケットをキヤノンがどこまで相手にしていくのか、見物ではある。同じく渡辺謙をイメージキャラクターに採用した日産のスカイラインのように「過去の栄光」で終わらないといいのだが…

Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 40D ボディ EOS40D

Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 40D ボディ EOS40D