新国立劇場バレエ団『シンデレラ』(最終日)@新国立劇場 オペラパレス

フレデリック・アシュトンが振付、セルゲイ・プロコフィエフが音楽を手がけた『シンデレラ』。

誰もが知っている有名な演目だが、今回ファースト·ソリストの池田理沙子が演じるシンデレラを観たくて、新国立に足を運んだ。

パンフレット・ポスターのキービジュアルはなんと池田理沙子。

劇団の「顔」であるプリンシパルを差し置いてキービジュアルに登用するは、思い切った英断だと思う。

池田理沙子シンデレラの相手となるのは、王子・奥村康祐、仙女・木村優里。

フレッシュさが匂い出てくるような舞台になるのかなと期待して、2階最前席へ。

池田理沙子のシンデレラは純粋無垢な雰囲気が良かった。ある意味で、天使。

それから、木村優里の仙女はキラキラしていて若さに似合わない包容力をも感じさせてくれた。

王子の奥村康祐は優しさオーラを出していて実にいい雰囲気だったが、二幕で怪我をしてしまったということで、三幕は井澤駿がリリーフ出場。

今まで舞台の幕間でキャスト交代というのは経験したことがなかったので、こういうこともあるのかと驚いた。

二人の王子役を観られてよかったという面もあるけれども、お大事にされて欲しいと願う。

池田理沙子も木村優里も存在感のある演技で、二人とも今の「ファースト・ソリスト」から「プリンシパル」へと昇格するのも時間の問題だろうと思わずにはいられなかった。

新国立バレエ団、しばらく目が離せない。