『スティルウォーター』を観に行ってきた。
評論家の評価が高い割には上映劇場が少なく、TOHOシネマズシャンテまで。
映像は渋く、物語も深く、最後に考えさせらえる。
アメリカ映画ながら、舞台の半分をフランスのマルセイユにしていることもあり、欧州の雰囲気も色濃い。
これまでアクション映画で鳴らしたマット・デイモンが、娘思いのアメリカの田舎のおっさんを演じる。彼も実に味のある俳優になった。
勧善懲悪やヒロイズムとは無縁な、というよりは、そういったアメリカの価値観を「偽善的なもの」「表層的なもの」として批判していた。
「多様性」を追求した作品というのはこのような姿を取っていくのかもしれない。