先端テクノロジーが生み出すモダンアート〜「ライゾマティクス_マルティプレックス」@東京都現代美術館

「数学って何の役に立つの?」という素朴な問いに対して、「数学は美しい」というのは一つの答になるのではないかと思っている。

ライゾマティクスは、言わずとしれたPerfumeの演出でも知られるクリエイティブ機関。

東京理科大数学科を卒業後、大手電機メーカーに入社するも半年で辞めてプログラミングを学んだ真鍋大度が立ち上げた。

今回の「ライゾマティクス_マルティプレックス」は、そんな彼らのこれまでの活動を集大成的に展示し、かつ、最新の研究成果を示す総合展示。

これだけの規模で開催されるのは初めてだろう。

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先端テクノロジーによるアートは、CG映像に立体オブジェの動きを重ね、カメラを積んだロボットの鑑賞者視点も移動するというもの。

そうした複雑な軌跡の組み合わせにより、近未来あるいは形而上の宇宙を眼前に示す。

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CanonPanasonicも技術協力したモダンアートのフロンティア。

写真は刻々と動いていく瞬間の断面でしかないし、言葉は芸術の魅力を伝えるには頼りなさすぎる。

ということで、日本の、というよりは、世界の先端といっても過言ではない、テクノロジーが生み出すアートを満喫できる空間。

もはや、静止した平面だけで何かを表現するのはあまりに狭すぎるさえと感じるようになってしまった。

これ観終わってからNetflixPerfumeの「Reframe THEATER EXPERIENCE with you」を観るのも、かなりシームレスな体験となるというか、いい復習になった。

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