「アイドルだけど楽曲がいい!」と主張するのが楽曲派。
しかし、近年のアイドルはどこもかしこも楽曲のクオリティが高く、わざわざ「楽曲がいい!」なんて言い訳をする必要がなくなった。
そんな中でも、矢継ぎ早に良質な楽曲をリリースし続ける2トップが、桜エビ〜ずとRYUTist(感じ方には個人差があります)。
楽曲派2トップによる夢のような2マンが新宿BLAZEで開催された。
RYUTist
先行はRYUTist。
5年以上前に僕が初めてこのグループを新潟で見たときは「垢抜けないけれども、濁りのないパフォーマンスを見せる山麓の清流のような存在」と思ったものだった。
それが、今はどうか。
都会の真ん中の新宿BLAZEで、800人のキャパのステージが狭く感じるくらい、ダイナミックなダンスと、重厚なハーモニーを聞かせる存在になっている。
曲間を巧みにつなぎつつ、序盤はディスコやオールディーズのダンサブルなノリで会場を沸かせ、幻想的なバラード中心の中盤はじっくりと聴かせたり、あるいはダンスのシンクロに注目させたりして、フィナーレは、王道ポップスへ。
どんな曲であっても、静かに熱いバイブスを感じさせてくれる。
今や天然石の純朴さと同時に洗練されたパフォーマンスを同時に味わえる稀有なアイドルグループになった。
(セットリスト)
0 Overtune
1 青空シグナル
2 海岸ROADでオトナッTunes!
3 センシティブサイン
4 涙のイエスタデイ
5 日曜日のサマートレイン
6 心配性
7 無重力ファンタジア
8 Blue
9 黄昏のダイアリー
10 Majimeに恋して
桜エビ〜ず
後攻は主催の桜エビ〜ず。
直前に休んでいた水春が復活し、6人フルメンバーでのライブ。桜井美里の声が出にくくなるところを他のメンバーがカバーしつつのパフォーマンス。
桜エビ〜ずの持つ歌、ダンス、MC、ルックスの確かな基礎の上に、現場で叩き上げたライブスキル。
そして、チームワーク。
そこに12ヶ月連続でリリースした作品含む良楽曲群をパフォーマンスするのだから、鬼に金棒。
これが楽しくないわけがない。
RYUTistとの相乗効果でますますパワフルになっていたように感じた。
(セットリスト)
1 嘘とライラック
2 ボクエール
3 Magik Melody
4 ねぇ、ローファー。
5 キラキラ
6 グラジェネ
7 せつないや
8 おねがいよ
9 can't go back summer
10 それは月曜日の9時のように
コラボ(楽曲交換)
最後に、2マンということでお互いの楽曲を交換してのステージ。
桜エビ〜ずが「ラリリレル」を、RYUTistが「タリルリラ」を披露。
人数が違うグループの曲交換だが、歌割・ダンスフォーメーションとも双方自らのものにしている感じ。
完成度も高いし、何よりも楽しい。
パワフルなライブスキルとクオリティの高い楽曲を有する2組の共演は、楽曲交換で化学反応も生み出して、熱量をもたらした。
(セットリスト)
1 ラリリレル(桜エビ〜ず)
2 タリルリラ(RYUTist)
今年観た2マンの中で一番熱くて楽しいライブだった。
この後、桜エビ〜ずは同じ会場でワンマンを開催。そっちの感想は次のエントリーで。