Dorothy Little Happy(ドロシーリトルハッピー) ミニライブ@アーバンドック ららぽーと豊洲

年始最初のイベントは、ドロシーにした。昨年12月30日の川崎CLUB CITTAがあまりに良かったからだ。

前回はほとんど事前予習なく行ったが、今回は、twitterで知り合ったドロシーファンの方にいろいろと事前に教えて頂いて、多少の予備知識を持っての参加。会場に着くと、熱心なファンの方から「白戸佳奈ちゃんにバースデーメッセージを」ということでカードの記入を頼まれる。

さて、今日は、2月に発売予定のアルバム「Starting Over」のリリースイベントということで、オープニングからニューアルバム収録曲の「恋は走りだした」。アーバンドックららぽーと豊洲には大勢のファンの他に、買い物途中の家族連れも集まっていたこともあり、ややおとなしめのスタート。

続いて、ニューアルバムの表題曲「Starting Over」へ。これは本当に聴かせる曲で、観客席はまさに「清聴」という感じ。会場近辺を「アイドルのイベント?」と思って通りかかった人達も、思わず足を止めて聴き入る様子が分かった。

そこから「明日は晴れるよ」。川崎CLUB CITTAのアンコールの2曲目でも演奏していたが、タイトルの通り、明るく前向きになれる曲。

ここでMCへ。5人のトークの掛け合いは本当に絶妙。そして、話していないメンバーが、さりげなく水分補給をするとか、マイクを調整に行くとか、チームプレイも絶妙。

MC明けで「CLAP!CLAP!CLAP!」「2 the sky」「諦めないで」を連続で披露。楽曲はavexっぽいという意見も耳にするけれども、現在のガールズユニットの王道路線のように思う。奇を衒わない、直球勝負の恋愛ソング。間近で見るメンバーのダンスは本当に「綺麗」の一言。少し裾の長いワンピースが、ターンをするときに、ふわっと広がるさまはずっと見ていたくなるレベル。また、腕の動きもも、指先まで神経が行き届いているようで、豊かな表情を見せてくれる。

MCを挟んで7曲目の「ジャンプ!」へ。セットリスト終盤に盛り上げてきた感じ。ここの会場はジャンプ禁止ではあるけれども、メンバーからの想いを受け止めるファンが振り真似で応えようとするエモーショナルな雰囲気。

これでセットリスト終了。満場の拍手喝采に送り出されるドロシーの5人。しかし、拍手は鳴りやまない。どこからともなく「アンコール!」の声が始まり、広がっていく。

ステージに再び上がるメンバー。アンコールへのお礼とともに「恋は走りだした」を再び。きっと、アンコール用の曲は用意していなかったんだろう。無料のイベントでアンコールまで入れると8曲って凄いと思う。そして、二度目の「恋は走りだした」は、一度目とは違って、明らかに観客からの声援が増えている。コアなファンだけではなく、他のアーティストとの掛け持ち層や、初見の家族連れを巻き込んでいる。

よくよく見ると、メンバーは、ステージの正面にいる観客だけでなく、ステージの周囲にいる観客全員にレスを送るようにしている。通路を通るときに、リーダーにハイタッチを求めた小さな女の子がいたが、古参や常連が目立ち過ぎないこういう雰囲気は、ファンの裾野を広げるのにとても大事だと思う。

ドロシーの綺麗なダンスと、聴き入ってしまうハイクオリティの楽曲を間近で堪能した1時間。会場は午後の時間に逆光になるロケーションだったが、夕方の金色の太陽がまるで後光のようにメンバーを照らし出すさまは、かえって神々しかった。ダンスでターンを決める姿は、ときにシルエットにしか見えなかったが、芸術作品のような美しさだった。

ステージ終了後、特典会へ。まずお楽しみBOXから運試しの一枚。かなでしのサイン入りチェキ! これは自分的には大当たり。新年の運勢を占うのであれば、大吉という感じ。そして、メンバー全員と握手して、新年の挨拶。剥がしが早かったが、行列の人数の多さを思えば仕方ないと思える。特典会に並ぶ列も長かったが、ステージ終了後に、そこからCDを予約する人達も長い行列を作っていた。この事実は、彼女達のパフォーマンスのレベルの高さが多くの人に届いたということを示しているのだろう。

今日のライブを反芻するために、早くニューアルバム「Starting Over」を手に入れたいところ。だが、リリースまではあと1か月半以上ある。待ち遠しい。見方を変えれば、アルバムのリリイベは、リリース日よりずっと前から始まっているということだ。こういう地道な積み重ねが、セールスの初動をロケットスタートにする決め手になるのだろう。

また、アルバムリリース後の3月・4月には、彼女達の地元の仙台を皮切りに、新潟、盛岡、広島、松山、名古屋、大阪、東京のワンマンツアーが組まれている。アルバムリリースとシンクロさせて、全国主要都市を回るというのは、ファン層を拡大するのに有益だと思われる。運営は正しい戦略を立てて、それを正しく実行していると言わざるを得ない。

ドロシーは、自らを「アイドル」ではなく「ガールズユニット」と規定し、コスチュームからも華美な装飾をほぼ取り去っている。実は僕のイメージする姿よりも、ずっと先を走ろうとしているのかもしれないと感じた。そんなことをあれこれ考えながら、魂を豊洲に忘れてきたかのように、今もライブの余韻に浸っている。

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(PHOTO:SHARP、CAMERA:OLYMPUS XZ-1)

(セットリスト)

1.恋は走りだした
2.Starting Over
3.明日は晴れるよ
4.CLAP!CLAP!CLAP!
5.2 the sky
6.諦めないで
7.ジャンプ!
(アンコール)
恋は走りだした