アニメ『GUNSLINGER GIRL』で戦闘美少女成分を補給

魔法少女まどか☆マギカ』のラスト2話の放送が来月に延びたため、戦闘美少女成分が不足中。ということで、以前20数ドルで買ったアニメ『GUNSLINGER GIRL』のUS版Blu-Ray BOXを一気に視聴。

GUNSLINGER GIRL』のアニメ一期は、相田裕・原作のコミックの方向が見えない段階で、中心となるテーマを鮮明に打ち出し、1クールにまとめた構成が見事。監督・浅香守生、シリーズ構成・武上純希の手腕ということになるのだろう。ヘンリエッタ、リコ、トリエラ、クラエス、アンジェリカといった主要キャラを一人ずつ丁寧に描写しながら、公社の無慈悲さ、少女(義体)の運命の理不尽さをきちんと描ききった。

舞台となるイタリアのロケーションの美しさ、 佐橋俊彦による音楽のセンスの良さ、車や銃などの描写の丁寧さもこの作品の魅力を高めている。OPの『THE LIGHT BEFORE WE LAND』なんてアニメの主題歌とは思えないし。

唯一残念なのは、キャラクターの造詣が、原作の絵柄からちょっと離れてしまっていることか。萌えでもないし、クールでもない。ちょっと古さが出てしまっているというか。まあ、それも数話見れば見慣れてしまって気になることはない。さすがにこのアニメを「クラエス萌え〜」とか言って観ている人もあまりいないと思うし。

アニメの一期の最終話は、この作品のテーマである「人間ではない少女達にとって幸福とは何か」について一つの回答を示している。暗喩的ではあるが。そして、その答は、いまだ終わることのないコミック原作が向かっている最終地点とも符号しているように見える。アニメ二期の評判は良くないので、ペトルーシュカのファンということでなければ、この一期・13話が『GUNSLINGER GIRL』の世界に浸るには必要十分だと思う。

全13話のタイトルとサブタイトルは以下の通り。

第1話『兄妹 -fratello-』
第2話『天体観測 -orione-』
第3話『少年 -ragazzo-』
第4話『人形 -bambola-』
第5話『約束 -promessa-』
第6話『報酬 -gelato-』
第7話『守護 -protezione-』
第8話『御伽噺 -Il Principe del regno della pasta-』
第9話『彼岸花 -Lycoris radiata Herb-』
第10話『熱病 -amare-』
第11話『恋慕 -febbre alta-』
第12話『共生 -simbiosi-』
最終話『流星 -stella cadente-』