機械はどこまで人に近付けるのか〜『イノセンス』

"Ghost In The Shell 2.0"とセットで£9.35で輸入した『イノセンス』を観た。以下ネタバレ。

イノセンス [Blu-ray]

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久しぶりに考えさせられる映画だった。「人間はなぜ自分の姿に似せた人形=アンドロイドを作るのか」という問い。答は僕には分からない。そして、そのように作られたアンドロイドの感情も。

機械は人と友達になれるのか―いろいろな作品で語られるテーマではあるが、押井守がどういう答を出したかという結論よりも、どう考えたかという過程が分かる作品になっていると思う。観ている方も思索の海を漂っていく。

この作品、どうやら、アンドロイドものの古典『未来のイヴ』(ヴィリエ・ド・リラダン)の影響が色濃く出ているということで、原点にあたらなくてはいけないと思った。タイトルからして『イヴの時間』の元ネタでもあるようだし。まだまだ古典に学ぶべきものがあるな。

映像作品としては、CGとアニメの融合が流麗。音楽も凄い迫力。これを部屋にいながらにしてBlu-rayで楽しめるのだから、いい時代になったものだと思った。