サラヴァ!ミカン電車の日々

「ミカン電車」の愛称で親しまれた113系の東海道線の車両が、3月18日のダイヤ改正により、東京駅への乗り入れがなくなった。

山手線や京浜東北線など主要路線がどんどんステンレス車両になっていくなか、オレンジと緑のツートンカラーはヴィンテージな味わいを醸し出していただけに、このタイミングでの引退は本当に残念。

上の写真は、ダイヤ改正前日に静岡駅で撮影したもの。

消え行くミカン電車への思いを写した写真としては、フォトグラファーの「たぬき」さん(サイト:たぬき写真工房)による「さよならミカン電車」がある。ポートレートと鉄道写真の融合を高い次元で実現した素晴しい作品。2005年のRop Lib年間セレクトに選ばれたのもうなずける。被写体としてモデルさんと車両のバランスが保たれているし、長寿車両の引退という絶好の時機を得ているし、何よりも消え行くものを愛しむ気持ちにあふれている。傑作と呼ばずにはいられない作品だ。

「さよならミカン電車」は、リンク先から無料でダウンロードできるので、ミカン電車ときちんとお別れできた人にも、そうでない人にもお勧めしたい。