大塚英志、まんがを語る

少年エース10月号を買った。表紙に「貞本エヴァ急展開」とあるわりには、3人目の綾波の登場やゼーレによるリツコの尋問など、TV版と似たような場面の連続だった。

それはそうと、今月号のニュースは、間違いなく大塚英志の新連載だろう。といっても、マンガについては『多重人格探偵サイコ』が細々と*1連載中であり、新連載は活字の方だ。

「まんが方法論序説」と題されているが、内容は難しくなく、少年エース読者のためのまんが家入門論である。第1回は、石森章太郎*2について。

主題は、石森の『マンガ家入門』がいかに画期的だったかということだ。大塚は、石森マンガのコマ割りを引用して彼が映画的表現を取り入れていることを示すと同時に、石森の『マンガ家入門』がそのような新しい表現を自覚的に開拓していったことを説明している。

今後どのような展開になっていくのか予想するのは難しいが、「まんが方法論」というよりも、「漫画家論」に近付いていくような気がする。漠然とだけど。

*1:今月はわずか10ページだった

*2:大塚は、ここでは「石ノ森」ではなくあくまで「石森」について語ると述べている