『愛なき森で叫べ』(2019年、園子温監督、NETFLIXオリジナル)

1ヶ月くらい前、劇場に足を運んだときに、入場で豪華チラシが配られ、予告で力の入った動画を見せられる。

それが『愛なき森で叫べ』だった。

NETFLIX、プロモーションにお金かけてるよなと思ったが、内容が内容だけになかなか見る機会がなく今日になってしまった。

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園子温監督らしいバイオレンスと衝動の世界観。

椎名桔平の不気味な演技、満島真之介のクールな存在感、いずれも役者魂を感じた。日南響子鎌滝えりは、いずれも「体当たり」で演出的に苦悩を感じさせる演技。

ただ、全体的に振り切れていないと感じるところがあって、カタルシス不足。

エンディングの曖昧さも個人的には置いてけぼりにされた感。

北九州連続殺人事件に題材を得てはいるが、ドキュメンタリー調でもなく、別のテーマ(映画製作や演劇)と混在してしまっていて、人間の冷酷さや残酷さを突き詰めた感じには至っていない。

椎名桔平の演技がもっと悪人・サイコパスに振り切って欲しいというか、『全裸監督』での振り切った山田孝之の演技とか、『ジョーカー』でのホアキン・フェニックスと比べちゃうのがいけないのかもしれないけれども。

ハコイリ♡ムスメ現体制ラストライブ~いつまでもずっとなかよし~

先月、最後のオリジナルメンバーが卒業して、「第二章」に突入したハコイリ♡ムスメ。

その直後に、4期の寺島和花と戸羽望実が卒業することが発表され、同時に半年の充電期間に入ることになった。

今日は、現体制のラストライブ。

MEMBERSの先行予約で160番くらいで入場すると、やっと着席の最後列を確保。

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ライブは、3期加入以降の曲を中心に進み、「第二章」の姿を感じさせてくれた。

現体制でもここまで輝けるのかと感動し、この7人での「第二章」を見たかったなという思い。

寺島・戸羽の二人はもう少し長く続けて欲しかった気もするが、よくよく考えると2年半在籍しての卒業は、門前・内山・小松のオリジナルメンバーよりも長く活動してる。

次に進みたい道がある以上、引き止めるわけにもいかず、感謝の気持ちを込めて送り出そうと思い至った。

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最後の挨拶では、依田・山本の5期生の前向きな言葉を聞けたし、井上・塩野は充電期間中に高校受験に向き合うという言葉も聞けた。

リーダー吉田万葉は「絶対にレベルアップして帰ってくるので待っていて欲しい」という力強く語っていた。

彼女の言葉を信じて、充電明けを待ちたい。

(セットリスト)

1 星降る夜の招待状
2 微笑みと春のワンピース
MC
3 色・ホワイトブレンド
4 陽春のパッセージ
5 SE・KI・LA・LA(吉田・井上・寺島・塩野)
6 春色の空(戸羽・依田・山本)
7 乙女はびっくり箱
8 シャボンのため息
MC
9 VIVA! トロピカル・サマーウォーズ
10 水平線でつかまえて
11 海へ行こう
12 Let‘s Party Time!
MC(寺島和花・戸羽望実挨拶〜塩野虹より花束贈呈〜バンザイ)
13 私たちの宝バコ
14 Like a Shooting Star
15 無言のファルセット
(アンコール)
en1 Be My Diamond!
MC(依田彩花・山本花奈・塩野虹・井上姫月・吉田万葉挨拶)
en2 なかよし
en3 旅をつなげて

Lily of the valley 東名阪ツアー 〜想いは届く〜@ TOKYO FM HALL

AKB、ももクロのブレイクを受けた2010年代前半のアイドルブームは、ここ1、2年で急速に収縮に向かっていて、解散や卒業・脱退のお知らせを見ても何も驚かないくらいに慣れてしまった。

そんな中、2010年代後半デビューのアイドルが光を放っている。

僕のお気に入りということでは、桜エビ〜ず(2015年〜)、Task have Fun(2016年〜)、tipToe.(2016年〜)、アクアノート(2018年〜)、そしてこのLily of the valley(2018年〜)。

”リリバリ”ことLily of the valleyは、君ラジやアクアノートとともに「新世代トリオ」と称されるグループ。

大阪と東京を軸に精力的に活動していて、特にライブの「熱さ」に関しては、「新世代トリオ」の中でも抜きん出た感がある。

そんなリリバリの「東名阪ツアー」を締めくくるファイナルが、半蔵門TOKYO FM HALLで開かれた。

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リリバリの代表曲とも言える「鈴の音」で幕を開け、メンバーも観客も最初からテンションMAX。

「幸福ご飯」「自分の答え」のコールも大きくホールに響き、「ツアーファイナル」に相応しい盛り上がり。

MCを挟んで、沢村りさソロのサビから始まる名曲「オレンジ」。

リリバリの曲の中で僕が一番好きなドラマティックなナンバー。

今日は、冒頭アカペラバージョンで、時にテンポを揺らしながらのルバートも効果的。

エモーショナルなパフォーマンス。

前方の大きなスクリーンの映像とのシンクロも巧み。

「オンリーワン」では、メンバーがそれぞれのカラーのキンブレを持ってのパフォーマンス。

それに応じるように客席のファンもメンバーからのキンブレを点灯。

幻想的なアレンジ、天井の高い空間と相まってどこまでのトランスできそうな心地良さを味わった(リリバリで二番目に好きな曲)。

中盤、メンバーが舞台裏に引っ込むと、スクリーンにはこの一年を振り返るようなインタビュー動画が流れる。

動画が終わると、再びメンバーが登場(衣装替えがあるかと思ったら違った)。

今日初披露となる新曲の「ガールズトーク」と「Hello 夢を」を連続で披露。

「ガールズトーク」の方は、最年少のJC1”つっきー”こと西村津希乃がセンターで、歌詞も曲もアレンジもポップに振った曲調。

ちょっとお洒落さを感じさせた。

「Hello 夢を」の方は、リリバリらしく全力で夢に向かう世界観で、ファンとしても「応援する」という感じで一緒に盛り上がる曲に育ちそう。

終盤は、アクセルを踏み込むような感じで、夏目咲莉愛の存在感が光る「シリウスなキミ」から「エールの言葉」、そして宮丸くるみがステージで写ルンですを使う「フィルム」、最後に「夜空に咲いた花」。

尾野寺みさのエビゾリジャンプに目が奪われがちだけれども、今日は間奏で正面スクリーンに重大発表が。

次の東京のワンマンを来年5月2日に神田明神ホールで行うとのこと。

オルスタでキャパ700人ということで、リリバリにとってはチャレンジだと思うけれども、真っ直ぐにひたむきに上を目指す5人のメンバーが生み出すライブの魅力が広がれば、決して「大きすぎる」ということはないと思う。

アンコールは、もう一度「鈴の音」。

ツアーファイナルのアンコール特有の熱さも加わって、忘れがたいステージになった。

ちなみに、僕はTシャツ、写ルンですハッピーターンなどの特典のついたプレミアムチケットで鑑賞。

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最前列の最下手だったけれども、メンバーがたびたびステージの隅まできてレスを配ってくれたから楽しめた。

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終演後の特典会では、写ルンですでのメンバー2ショット(1ショット)へ。

その場で現像できないもどかしさを味わいつつ、どんな仕上がりなるだろうと期待を膨らませる楽しみに浸っている。

リリバリの魅力は何と言ってもライブの熱さにあるけれども、関西弁のMCの面白さ、メンバーのルックスのレベルの高さなど、見所もたくさんあるから、この先もできるだけ見ていきたいと思う。

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(セットリスト)

1 鈴の音
2 幸福ご飯
3 自分の答え
MC
4 オレンジ(冒頭アカペラ)
5 夢の砂(@JAM)
6 いまよりももっと
7 オンリーワン
MC〜インタビュー動画
8 ガールズトーク(初披露)
9 Hello 夢を(初披露)
10 シリウスなキミ
11 エールの言葉
12 フィルム
13 夜空に咲いた花
(アンコール)
en1 鈴の音