ありがとう『アマガミ』〜『アマガミ』攻略(最終回)

PSP版『アマガミ』を始めて1ヶ月ちょっと。すべてのキャラのすべてのENDを見たので、この作品をさまざまな観点で評価したい。

どちらも高校2年生の男子が主人公で、先輩・同級生・後輩の中から自分の好きなキャラクターを選んで彼女にするという点は共通している。だが、細部は結構違っている。

ラブプラス』は自分の名前を登録して、キャラクターに呼んでもらえる。日数がたてば苗字から名前やあだ名へと。告白後の進展はあらかじめプログラムされているとはいえ、決まったエンディングはなく、高校生活を続ける(年度越えはせずに同じ年度をループする)。だから、プレーヤーは自分だけの彼女と付き合っているような錯覚を受ける。

一方、『アマガミ』は主人公の名前の登録は一応できるものの、キャラクターに名前を呼んでもらえることはない。そして、何よりもデフォルトの主人公である橘純一のの個性に依拠したストーリーになっているので、自己を投影させるのは難しい。クリスマスまでの数週間を過ごすのみだ。だが、彼女とクリスマスを過ごすというゴールに向けてさまざまなイベントが用意されている。

どちらが好きかというのはまさに好みの問題だが、ストーリーやキャラを楽しみたいというのであれば、断然『アマガミ』だ。深夜になってもセーブしながらイベントを進めてしまう魔力がある。

  • アニメの『アマガミSS』観てればゲームは不要?

アマガミSS』はその名の通り、あくまでショート・ストーリー。多岐に亘るイベントやエンディングをつまみ食いしているに過ぎない。アニメになったエピソードの背後にある長い時間の蓄積や、ドロドロとした人間関係を味わうことはできない。アニメ『アマガミSS』はOPやEDがよくできているという魅力はあるものの、本当のキャラクターを知りたいのであれば、ゲームをプレイするべきだ。

ゲーム版でも声優の演技は総じて素晴らしい。なかでも、絢辻さんの裏表、七咲のツンデレ、ラブリー先輩の小悪魔っぷりは、ゲーム版はアニメを凌駕している。ということで、アニメ『アマガミSS』で気に入ったキャラがいるのであれば、そのキャラを中心に攻略することできっと幸せになれる(と、絢辻さんをコンプリートした俺が力説)。

ゲームとしてはこれで閉じている。アニメも、TVで放送されなかった「美也編」を含めて、BD・DVDで完結した。映画化されるようなこともないだろう。コミカライズは始まっているが、正直アニメやゲームと別に読む必要も乏しい(18禁的なニーズがあるなら、素直に薄い本を買うべき)。
では、グッズはどうか。最近、ラブリー先輩のフィギュアも出たが、アマガミのヒロインとはあくまでイベントや会話を楽しむものであって、なんというかフィギュアを愛でるような作品世界でもない気がする。

ということで、『アマガミ』をやりこんだあとは、アンソロジーコミックか薄い本に行くくらいしかなく、あまり世界は広がらないような気がする。

ということで、今日ここで『アマガミ』を卒業することにしたい。ありがとう、『アマガミ』。楽しい時間をありがとう!

今後のPSPプレイの予定は、次は『Ever17』でループ世界についての理解を深め、「まどマギ考察」を終わらせる。その後は、いよいよ来月発売の『シュタインズゲート』だな。

エビコレ+ アマガミ(通常版)

エビコレ+ アマガミ(通常版)

過去の『アマガミ』攻略エントリーは以下の通り。

アニメ『アマガミSS』については、以下の通り。