NYに来た。
日本との時差が13時間ということで、到着時に何もしないと、昼夜逆転の時差ボケに苦しむ。が、僕のコツはとにかく昼に歩くこと。ということでいつも美術館に行っている。
普段はMoMA派だけど、今日はMETな気分。他に予定もないし、たくさん歩けるし。ということで、メトロポリタン美術館に足を運んで来た。
文明の起源ということでエジプトから始まるのは、大英博物館とかルーブル美術館と同じくだけど、いかんせんコレクションが弱い。欧州と比べたら、エジプトから簒奪するにはハンデがあるから仕方ない。
METは、実はフェルメールを多く所蔵して
いるのだが、コーナーはガラガラ。一時期のブームも少しは落ち着いた印象。「世界中旅してフェルメールを全部見る」と息巻いていた美術ファンの方々、いま頃どのくらいの方々がコンプリートしたのかなと思う。
館内を歩いているだけでもいい運動だ。
特設展で、昨年来日本でも盛り上がっているラファエル前派を集めていた。バーン=ジョーンズとかロセッティとか。森アーツで見たようなものもあるが、バーン=ジョーンズのタペストリーは素晴らしかった。ウィリアム・モリス商会が手掛けたもの。
足が棒になるくらい歩く。カフェで休憩していると眠くなるが、ここは頑張りどころ。
モディリアーニは、裸婦よりも恋人のジャンヌを描いたものの方がずっと好き。これとか最高だ。
あと、自分はやっぱりバルテュスが好きなんだなと実感。この間、東京都美術館に来ていたものと似ているのもあったけど、独特の世界観がたまらない。
全体的に、欧州の美術館と比べて灰汁がすくなめ。オルセーの1階にあるような象徴主義的なものがないなあと思っていたら、これを見つけた。こういうのに心惹かれるのは本当だから隠しても仕方ない。
ドイツのLucas Cranach the Elderという画家らしい。帰国したらチェックしよう。
サマータイムでまだ明るいのに、17時に閉館というのはちょっと早く感じた。まあ、美術館の職員の方々もサマータイムをエンジョイする権利はあるのだろうけど、もう少し見ていたかったな。でも、いい運動になった。