ロンドン２日目。カフェのチェーン店「プレタ・マンジェ」で朝食。「スープをどうぞ」というポスターにそそられて注文してみれば「いまミソ・スープしかないけど、それでもいいか？」とのこと。それは予想していなかった。でも、まあ、いいけどね。ということで、朝食はチキンサラダと味噌汁。
今日は移動が多いので、地下鉄とバスの一日乗り放題券を買う。朝9時半過ぎなら「オフピーク」扱いで７ドル。これ豆な。メトロでLeicester Squareまで行き、まずはミュージカルの当日券がディスカウントされているtksへ。しかし、『オペラ座の怪人』も『ウィキッド』も当日券は値引きなしとのこと。金曜日の夜だしね。『シカゴ』とか『ビリー・エリオット』は安くなっているけどいずれもあまり見る気がせず。結局、ハー・マジェスティ劇場まで足を運んで、『オペラ座の怪人』の当日券を買う。
歩いてロンドンアイ方面へ。今日は『映画けいおん！』の聖地巡礼がメイン。いくつか撮影ポイントを消化し、テート・モダンを目指す。ちょっと遠そうなのでバスに乗ることにする。最寄りのバス停で、行き先とバスの番号を凝視。OK、大丈夫そうだ。
無事にバスで移動し、テート・モダンへ。今日の企画展は草間弥生。パリでも彼女は人気のようだったし、どうやら日本人のモダン・アーティストの代表的存在になっている模様。個人的には、彼女の作品を見るには、心を強くする準備がいるので今回はパスし、常設展のみとする。この美術館にもバルテュスがあることを発見。そのほかは、NYのMoMAとか、パリのポンピドゥー・センターにも似たコレクション。ちょっと小さくまとまっている感じはあるけれども。
昼過ぎにミレニアム橋を渡る。映画『ハリーポッター』でデス・イーターが破壊した橋。なぜそんなことをしたのかは不明。まあ、ゴジラが東京タワーを壊すのにも理由などないから、深くは追及するまい。メトロに乗っていよいよ『けいおん！』のキービジュアルの地を目指す。
なかなか行きにくい場所だという評判だが、ネットで場所を確認して、交通手段を調べ抜いた自分なりのベストコースを行く。まずはサークルラインでSlone Square駅へ。次に改札を出て交差点を渡ってすぐのバス停で22番のバスに乗る。Beaufort Streetで下車し、信号一つくらい進んだ道路の反対側にそれがあるはず…って誰かベンチに座っているよ！
先客は日本から個人旅行で来ていたT氏。聖地で出会った二人は、互いの記念撮影のシャッターを交代で押しあう。近くにVivienne Westwoodの「World End」の時計があることも教わって別れたのだが、結局、Slone Squareに戻るバスで期せずしてまた会うことに。聞けばこのあとV&A美術館に行くということで、なんたる偶然。これも何かの縁だとばかりにV&Aのカフェでいきなり放課後ティータイム。略称HTT。HTT。大事なことなので二回言いました。何でも『映画けいおん！』を6回見に行ったとか。憂のファンだとか。『らきすた』とか京アニとかヌルヌル動くとか…まあ当然のことならがオタトーク全開となる男二人。しかもV&A美術館の中で。
お茶を終えたあと、メールアドレスを交換してお互いに個人行動に戻る。僕はといえば、V&Aを４時間ばかり鑑賞する。しかし、ここのコレクションのボリュームは異常。しかも、ウィリアム・ブレイクが４点置かれた部屋があるとか、今回初めて知った。やっぱりロンドンでは一番好きな美術館だ。
地下鉄で19時30分開演の『オペラ座の怪人』へ。劇場の雰囲気はちょっと古めかしい感じで作品にあっている。そして、２階の最前列は臨場感がある。幕間で隣りの席のご婦人から「私は去年まで４年間東京にいたの」などと話しかけられる。去年の東日本大震災後、旦那さんともども帰国したが、娘さんがまだ東京の学校にいると。「まだ地震はあるの？」と心配しつつ「ロンドンはあまり好きじゃない、東京が大好き」と。リップ・サービスもあるのかもしれないが、隣りの芝生は青いっていうのはこういうことだと思った。こっちは東京を脱出してロンドンに遊びに来ているのだから。『オペラ座の怪人』はむしろ旦那さんの好みだということ。去年の25周年のコンサートを東京の映画館で見たという話をしたら、あれと比べたら今日の舞台は「まあまあ」と言って、親指を下にした。旦那さん、厳しい…俺は最後のファントムの歌で心を揺さぶられたけどな。
舞台がはねてから、夕食をとっていないことに気付く。金曜日の夜の繁華街は、いずこも大勢の客で賑わっている。そんなリア充実揃いの場所で、ぼっちで食事するのはつらい。プレタ・マンジェはもう閉店になっていたので、マクドナルドで夕食。ロンドンらしさがないかもしれないけど。
明日の夜のフライトで帰る予定。とりあえず午前中にカムデン・タウンに行って聖地巡礼後、午後は大英博物館に行って、ロゼッタ・ストーンを撮ろう（って、結局それか）。
以下、今日撮影した聖地。特に解説はしない。
（PHOTO：シャープ、CAMERA：OLYMPUS XZ-1）
