凛タンの大冒険―『Fate/ZERO』10話

前回の感想で「あまりに息詰まる展開が続く」と書いたが、今回は、ちょっと息抜き系のサイドストーリー。小学校2年生の凛が「第四次聖杯戦争」のときに何をしていたかというエピソード。英霊を召喚した魔術師同士の戦いとの関連はほとんどなく、虚淵玄の原作の描写を相当膨らませたもの。もはや「オリジナル」といってよいくらい。

だが、凛スキーにはたまらないブヒ回。

10年前から凛は優秀で自信家。プライドは高いのだけれど、実は困っている友達を見捨てられない。大胆な行動に出るものの肝心なところでは運が悪い。そんな彼女はつねに周囲の愛に守られている。

あれ、僕が書いているのは感想なのか、ラブレターなのか。

話を戻そう。凛は、この頃から、赤い服が好きで、ツインテールで、絶対領域で。公衆電話がピンク色でも、絶対領域は標準装備。これだけは譲れないというスタッフの愛を感じた。CVの植田佳奈の演技も無理なく少女らしく、それでいてしっかりと「凛」であった。これで第五次聖杯戦争Fate/stay night)にうまく繋がったような気もする。となると、桜の方ももう一度サイドストーリーあるかもな。間桐さんち周辺とセットで。

今回の魔術的な見せ場は、凛的には龍之介との対決だったけれども、物語的には雁夜おじさんが全部おいしいところを持って行った気がする。それでもおじさんの想いは、葵さんにも、桜ちゃんにも、凛ちゃんにも届かなかった気がする。カワイソス…