"Discover Japan"で日本を再発見?

丸善を通りかかると、「Discover Japan」誌が、「隔月創刊」という何だか分かったような分からないような創刊キャンペーンを展開していた。確かに雑誌業界では、目下「日本」や「和」が流行になっているので、このタイミングでの隔月化は商業的にも意味があるのだろう。

だが「Discover Japan」という名前はひどい。いまさら変えられないにしても「サムライ・ジャパン」並みにひどい。「日本を再発見しよう」というつもりなんだろうが、なぜ美しい日本語ではなく、ルー大柴のような英語を使うのだろうか。

そして、もっと致命的なことがある。それは、目玉企画の中田英寿。海外で「自分探し」の旅に出た元ジョカトーレが、どうして日本を発見するのか。これは何かの悪い冗談なのか。ある種の皮肉なのか。それとも「世界のナカタ」に対するキラーパスなのか。

こんなことじゃ、いつまでたってもユーはジャパンをディスカバーできないよ! アンダースタン?

Discover Japan (ディスカバー・ジャパン) 2009年 10月号 [雑誌]

Discover Japan (ディスカバー・ジャパン) 2009年 10月号 [雑誌]

記念すべき隔月刊化創刊号のテーマは「京都」。なぜ京都に平安京が敷かれたのか? をテーマに歴史、地形、言葉、食などから京都のルーツを大解剖! いま行くべき京都はエッセイスト柏井壽氏が登場し、京都人ならではの京都を厳選して紹介。そのほか注目クリエイターが案内する「オトナの修学旅行」も必見です。目玉企画は元サッカー日本代表の中田英寿氏による「Nippon Journey」。世界の放浪を終え、現在、日本列島を南から北上中の彼を由布院でキャッチ。亀の井別荘の主人、中谷健太郎氏との対談を通して日本再発見について語っていただきました。また嬉しい洛中の60通りデザイン観光ガイド付き! 完全保存版の新しい京都の教科書、できました。(発売日:2009.9/5)

あ、どうやら、元ジョカトーレは、世界の放浪を終えたようだ。自分探しの旅が終わったということなのだろうか。何が見つかったのだろうか。日本再発見について語るのもいいが、まずは自分再発見について語ってほしいと思う。