寺山修司@青森県立美術館

青森県立美術館(公式サイト:青森県立美術館)に寺山修司劇場美術館を観に行った。
概要はこんな感じ。

展示室A:空には本 〜寺山修司の文学
展示室B:あゝ、荒野 〜昭和零年 新宿、あしたのジョー、そしてニューヨーク
展示室C その1:犬神家の人々 〜寺山修司幻想写真館
展示室C その2:世界の涯てへ連れてって 〜演劇実験室◎天井棧敷
映像室:さらば映画よ 〜青少年のための映画入門
展示室D:「毛皮のマリー」 〜美輪明宏VS寺山修司
展示室E 前通路:仮面画報 〜寺山修司とアーティストたち
展示室 E:われに五月を 〜百年たったら、その意味わかる

導入部では三上博史による詩の朗読映像が流れていて一気に寺山ワールドに吸い込まれた。彼の創作にかける情熱、表現に対する探求心、そしていろいろな才能を巻き込んでムーブメントを作るパワーには尋常ならないものを感じた。だが、アングラ的で猥雑なテイストはどうにも自分の好みとは合わない。オリンピック前夜の東京のいかがわしさに対する嫌悪感は、自分がそこから逃避してきたのではないかと思わせる。いや、まだ自分は生まれていないのだけれど、当時から東京に住んでいた自分の両親や祖父母達がそこからの解脱を試みていたように思われるからか。

いずれにしても、寺山修司の企画展は強烈な衝撃。常設も、奈良美智や成田享など青森県出身アーティストの魅力的な作品が多数あり、遠くまで行く甲斐のある美術館だと思う。

(PHOTO: シャープ, CAMERA: RICOH GR DIGITAL)