デンスケを失ったヤサコ。病室でメガネを外されている自分に気が付く。デンスケは電脳ペットなんだったと割り切ろうとする。あれは「本物」じゃないと母親に諭される。そうなんだ、現実世界のことじゃないんだ。
でも、胸が痛い。忘れようとしても忘れられない。ずっと胸が痛い。この胸が痛むのは現実世界のことだ。現実に胸が痛むから、デンスケは「本物」だったんだ。
この「コギト・エルゴ・スム(我思う、ゆえに我あり)」ばりの論理展開!
ヤサコのセリフを抜粋。
今、ほんとうにここにあるものはなに。
まちがいなく今、ここにあるものって、なに。
胸の痛み。
今ほんとうにここにあるものは、この胸の痛み。
これはまやかしなんかじゃない。
手でふれられないけど、今信じられるのは、この痛みだけ。
…視聴中、もう、ずっと手に汗を握りっぱなしだった。映像の繊細な美しさは相変わらずだが、ヤサコの独白が凄かった。エヴァの終盤の碇シンジばり、というか。何が現実で何が仮想なのか。ここにいる自分は何者なのか。そして、自分はどこにいるべきなのか。
ヤサコはさまざまな問いの答を求めて、メガネとともに金沢に向かう。そこで衝撃の再会。
ああ、もう次回が待ちきれない。
公式サイト:電脳コイル|磯光雄監督作品