我妻桃実が9/29をもってハコイリ♡ムスメを卒業

いよいよ「その日」が来た。

ハコイリ♡ムスメの現リーダーにして、”ぽにょ”の愛称で親しまれている我妻桃実が、9月29日の定期公演をもってハコムスを卒業すると発表した。

2014年に7人のメンバーで結成されたハコイリ♡ムスメ。

2014年にAKIBAカルチャーズ劇場の新人公演で優勝争いを演じた”ライバル”であったアイドルネッサンスが2018年に解散。

そして、正統派ライブアイドルとして何度も共演し、コラボを演じた”盟友”のつりビットも2019年に解散。

10年代後半にアイドルシーンをめぐる環境が大きく変わる中、ハコイリ♡ムスメはこの7月に結成5周年のセカンドコンサートをニッショーホールで行う予定になっている。

もし、ぽにょがいなかったら、ハコイリ♡ムスメがここまで続いていただろうか。

そう思う。

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2014年に結成されたハコムスは、”女優志望の女の子”から成るグループで、最初は期間限定だった。

「新人公演の優勝争いに敗れたら解散する」という背水の陣を敷いた、ある意味で”刹那的”な企画だったものが、「僅差での準優勝」という結果を受けて、存続が決まった。

だが、お披露目から約一年で最初のメンバーが卒業、その後も、オリジナルメンバーが次々に卒業していく。

メンバーの卒業に先立って、新メンバーが追加されてきて、先輩から後輩への「伝承」を行うというスタイルが定着してきたが、その道は決して平坦ではなかったと思う。

来月にはハコムス在籍5年を迎えるぽにょ。

結成時の同期を何人も見送り、リーダーとして後輩を育て、そして最近は後輩の卒業をも見守る立場になっていた。

この「在籍5年」という数字は、歴代の卒業メンバーと比べてもひときわ長いものであるし、現メンバーがこの先どうなるかは分からないけれども、「前人未到」というべき領域に入り込んでいると言える。

ぽにょの凄さは在籍年数だけではない。

Tパレ感謝祭のアームレスリング大会で鮮烈なデビューを飾り、舞台をTIFに移してからは、優勝争いに絡むばかりか、ボスキャラとも言える酒井瞳も倒してついにチャンピオンベルトも手に入れるという存在感で、ハコイリ♡ムスメの知名度を大いに引き上げた。

ハコイリ♡ムスメのルーツとも言えるおニャン子クラブ乙女塾チェキッ娘アイドリング!!!などについて持ち前の探究心を発揮するばかりか、今やレジェンドとも呼ぶべき存在になったアイドル達とのコラボで絶妙なコミュニケーションを取ることで、ハコムスのファンの裾野を広げた。

もともとハロプロ好きだったこともあり、ハコムスのレパートリーをフジパシフィック以外にも広げるばかりか、井上姫月や塩野虹などの後輩を”ハロプロ沼”に導いて、ある意味で「清く正しいアイドル」のお手本をハコムスメンバーにも示した。

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「劇団ハコムス」では年齢・性別・キャラクターを幅広く演じ、企画モノやMCではときにアドリブやハプニングさえ楽しみながらも、必ず「まとめてくれる」という安心感を与えてくれた。

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常にグループ全体のことを考えて動く万能型のリーダー。

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彼女がリーダーになってからの二年間は、自身が「ぽにょと愉快な仲間たち」と半ばネタとして振り返っている通り、「ハコムスといえばぽにょ、ぽにょといえばハコムス」というくらいに、グループを象徴する存在になっていたと思う。

頭のいいぽにょのことだから、「リーダーとして牽引しているハコイリ♡ムスメにとって、自分はこの先どうするのがいいのか」ということを考えなかったはずはないだろう。

特に5期メンバーが加入してからは。

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「偉大な先輩」「存在感の大きいリーダー」がグループの中心にいることは、グループ全体を強いものにする一方で、個々のメンバーの成長にとって制約にならないとは言えない。特に長い目で見れば。

彼女がそのことを意識しないはずはなく、自身がどこでハコムスから卒業するのが良いのか、今回の卒業のタイミングは考えに考え抜いたのではないかと思う。

卒業までの発表の日数はハコムスの場合は「約2ヶ月前」というのが一般的だが、今回は「約3ヶ月前」といつもより早い発表になった。

7月中旬の初沖縄遠征、7月28日のセカンドコンサートという大舞台に続いて、8月に大型アイドルフェス、9月に生誕イベントを行って、文字通り「やり切って」、9月29日に卒業するという段取りを考えると、発表のタイミングも卒業のタイミングもベストであったと言わざるを得ない。

さすがぽにょ、である。

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ぽにょの卒業によって、ハコイリ♡ムスメのオリジナルメンバーがいなくなる2019年という年は、つりビットの解散とともに、僕の中でのアイドル史に刻まれる年になるであろうことは間違いない。

かつて、阿部かれんがハコイリ♡ムスメ初の新メンバーとして加入したときに、ハコムスは「第二章」と銘打ったわけだけれども、我妻桃実が卒業した後のハコムスは、その時とは比べ物にならないくらい大きな変化をもたらすだろうと思う。たとえば「ハコイリ♡ムスメ'19」に改名してもいいほどの・・・

だが、それはまた別の話。

今は、5年間続いた「ハコイリ♡ムスメ我妻桃実」の<物語>を、最終ページまで見届けたいと思う。

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Task have Fun3周年記念「キセキの写ルンです」展@ FUJI FILM WONDER PHOTO SHOP

結成3周年を迎えたTask have Fun。

明治神宮前にあるFUJI FILM WONDER PHOTO SHOPで、「キセキの写ルンです」展が開かれた。

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館内には、メンバーらが「写ルンです」で撮影した写真。

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音声メッセージの添付されたチェキ。

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「3のキセキツアー」のパネル写真。

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などが所狭しとぎっしりと展示されている。

メッセージブックもあるので、僕も記帳して来た。

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グッズとしては、これからフォトブックなどができてくるみたい。

今日のところは、ランダムチェキ(一枚0.5k)を購入。

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下段に並べた“光線漏れ”みたいなアナログ感の写りがおしゃれだね。これ意図的に作れるのかな?

サイン入りはトゥデイ×2で、1/3の率で当たり。


Task have Funは来週6/23に赤坂BLITZで3周年ワンマンライブを開催予定。

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その前くらいにもう一度行ければいいなと思うくらいに「見どころ」の多い展示だった。

963ミニライブ「ニッポン制服百年史」@弥生美術館

制服と言えば森伸之森伸之と言えば制服、である。

レジェンドとも言える森伸之氏が監修する「ニッポン制服百年史」が弥生美術館で開かれているが、そこには963の衣装も展示されていて、なんと、1日だけゲストとして963を招いて、トークショーとミニライブを開催すると。

弥生美術館がアイドルの衣装を展示するのも初めてだし、そこにアイドルを招いてイベントを行うのも初めて。

ということで、このエポックメイキングな場に足を運んで来た。

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展示は弥生美術館の1階・2階で行われていて、山脇の伝統的な制服から始まり、セーラー服、ジャンパースカート、ブレザーといった時代の変遷を丹念に追う形で、実物が並んでいた。

実物の制服だけではなく、森伸之江口寿史という”レジェンド”のイラストや、ポップカルチャーにおける制服キャラクターなど、日本の文化の表現に「制服」が欠かせないものであるということを再認識するようなもの。

そして、963のイベント。

16時からは、森伸之氏と963によるトークショー・ライブが行われた。

美術館という空間で行われるアイドルイベントはかなりレアなもの。

森伸之の質問は、福岡の中学生の制服を基にしたという963の衣装の「どこを改造したのか」「スカートの丈は」「スニーカーは」「アイドル衣装としてマジックテープを付けているというのはどの部分か」など、微に入り際を穿つもので、「細部に神は宿る」というか「職人気質的」なものを感じて、とてもためになった。


963のライブは、16時からと発表されていたが、学芸員さんが「シークレットライブ」として17時からの部もその場で発表。


森伸之氏のtweetより)

最前でじっくりと堪能することができたが、このような「制服+ポップカルチャー」を鑑賞する場でのライブは、実にハマっていた。

久しぶりにぴーぴるに会ったけど、かわいさそのままにシュッとして洗練されてて、ドキッとしたな…

終演後には、物販・特典会も。

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整理番号の紙を用意するあたりちゃんとした美術館だなという感じだったけれども、それに無料でサインまでしてくれる963運営推せる。。


アイドルの楽しみ方は今や千差万別になっているけれども、個人的にはこのような「現代文化」の文脈で捉えていくのは好きだし、そのようなイベントがこれからも増えていくといいなと思う。<セットリスト>

一部
森伸之先生とのトーク
1 lumen
2 ホシノフルマチ
3 夢?幻?ドロップス

二部
1 すけるとんがーる
2 ストロー
3 今、キミとなないろ
4 タイムカプセル