テロルについて〜Panic on the street of LONDON

ロンドンの中心部で、同時爆発事件が発生した。大規模テロとみられている。バスや地下鉄などで複数の爆発が起き、いまのところ死者数十人、負傷者数百人に及ぶ模様。

幸いにして、私の同僚・知人*1は全員無事が確認できた。電車が止まったために職場に遅刻してきた人はいたものの、業務も夕方までにはほぼ通常どおりまで復旧したということだ。

今回もアルカイダが犯行声明を出している。サミット開催に合わせた犯行だと言われるが、朝の通勤時の市民を狙った格好だ。

「卑劣だ」「許せない」という陳腐な言葉以外に思うことを書く。私はサミット参加国の国民であり、かつその国の首都に住んでいる。だから、NYの9.11、そして今回のロンドンの7.7を対岸の火事とは感じられない。たとえば、数日前から東京の地下鉄でもゴミ箱が一斉に撤去されていた。この事実をどう解釈するか。いずれにしても、私達は、テロとはつねに隣り合わせだと言える。

フランス革命時のテロルは、思想・信条で敵対する人物を狙ったものだが、現代のテロは、そんなものはお構いなしに無差別にターゲットを設定する。

「世界貿易センターで働く人達は、ある意味で、世界を動かす権力者だ」「ロンドンのシティにいる人達は、高額所得者ばかりだ」などという主張を聞くこともあるが、極端なステロタイプであり、乱暴な議論だと思う。それこそ、定義という名の暴力だ。テロルは、何も物理的な攻撃によるとは限らない。

*1:当然のことながら、邦人=日本人に限定せず